連続フルマラソンのギネス記録に挑戦、埼玉の楠田さん “世界新”へあとひとつ――。52日連続フルマラソンのギネス記録に挑戦しているさいたま市南区の楠田 51日間で駆け抜けた距離は計約2150キロにも及ぶ。応援の輪も広がる中、新記録達成を目指して22日の東京マラソン(東京都など主催)に臨む楠田さん。「ここまでこられたのは周りの支えのおかげ。明日も謙虚に頑張ります」と語る表情には、一点の曇りもない。 大学時代に箱根駅伝を経験した楠田さんが挑戦を思い立ったのは、昨年春ごろ。当時48歳のイタリア人男性が51日連続でフルマラソンを完走してギネス記録を更新したという新聞記事を読み、刺激を受けた。昨秋から毎日のように数十キロを走り込み、挑戦に備えた。 「沈んだ世の中を活性化させたい」。再チャレンジの精神で、自宅近くの別所沼公園周回コース(1周約1キロ)を舞台に1月30日に挑戦開始。毎朝7時から4時間30分ほどで走った。雨の日はカッパを着用。足を痛めた際は持ち前の精神力で踏ん張った。1日も欠かすことなく42・195キロを重ね、マラソン後は、マッサージを受けたり酸素カプセルに入ったりするなど、入念な体の手入れも続けている。 応援の数は日々増えていった。公園利用者が温かい声をかけてくれれば、母校の東京都立田園調布高校OB会は横断幕を作製して駆け付けた。同会の鍵和田幹夫さん(56)は「現役部員にもチャレンジ精神が伝わってくれれば」と語る。当初、ごくわずかだった伴走者も、週末には10人超えが当たり前になるほどに。高まる周囲の注目をよそに、楠田さんはいつも自然体だ。記録係として毎日のように挑戦を見守り続けてきた渡辺隆洋さん(66)は「実直な彼の人間性が人をひきつけた」と目を細める。 ギネス記録挑戦中の別所沼公園は、21日がラストラン。約20人の伴走者の後押しや仲間の大声援を受け、快調なペースで走りきった楠田さん。「ずっとお世話になった公園で名残惜しい」と感慨深げに語りながらも、「22日は元ランナーとしての血が騒ぐ。チャレンジ中の最高記録で走りきりたい」と表情を引き締めた。 東京マラソンは都庁前で午前9時10分スタート。東京ビッグサイトのゴールラインを越えれば、悲願の記録達成だ。 (2009年3月22日08時52分 読売新聞)
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