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チェンジ男子マラソン

(上)2時間8分台に挑む…佐藤敦之

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調子を取り戻してきた佐藤

 東京マラソン2010」(読売新聞社など共催)は28日に行われる。五輪や世界選手権の選考会ではないため、開きつつある世界との差を縮めるために、重圧のかからない環境で思い切った挑戦が許される。日本男子マラソン界変革の旗振り役となりそうな有力選手3人を紹介する。

 「壁を一つ、乗り越えた」。佐藤の目に、光が戻った。昨夏の世界選手権ベルリン大会で日本勢最高の6位入賞。北京五輪最下位の悪夢を払った。「でも、入賞は最低限の結果ということも分かっている」。我こそ日本のエースという自覚が、そう言葉を継がせた。

 ベルリンで世界の高速化を再認識した。序盤からのハイペースに加え、先頭集団の海外勢は、小刻みにスピードの変化を繰り返した。15キロ過ぎ、急激なペースアップ。ここで「あえて追わない」という戦略をとり、消耗した選手を終盤に抜くことで順位を上げた。

 低迷する男子マラソンにとって光明となる入賞。日本陸連の坂口泰・男子マラソン部長は「高速化する世界でも戦えることを証明した」と評価した。だが、佐藤は「ベルリンでは体調が万全ではなかった。入賞狙いに徹した結果で、あの走りでは表彰台は望めない」と冷静だ。「一番いい状態なら、もっと勝負できた」とプライドをのぞかせる。

 北京五輪で底を打ったコンディションは、ベルリンを経て、ゆっくりと上がってきた。自らの状態を判断する時、理想とするのが日本歴代4位の2時間7分13秒をマークした2007年福岡国際。そのころのような力が今、体に満ちる心地よさを味わっている。

 先頭集団を引っ張る力強さを――。東京は、取り戻しつつある自信を確かなものとし、次の段階へ進むための大切なレースだ。「目標は2時間8分台。ここで結果を出せば、さらに波に乗れる予感がある」

 昨季、日本人で2時間10分を切ったのは佐藤1人だった。「自分がやらなければ、日本の男子マラソンはどんどん失速してしまう。僕が伝統の系譜を守る」。今度は強い佐藤を見られそうだ。(佐藤謙治)


2010年2月23日  読売新聞)
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