(9)泥臭く 苦手の守備磨き…中島裕之(西武)左打者が多いサムライジャパンにあって、3年連続で打率3割をたたきだす右は貴重だ。大舞台でやってくれそうな雰囲気も心強い。 自身初の代表だった昨年の北京五輪では、2戦目の台湾戦で初先発して2安打、以降、スタメンに名を連ね続けた。巨人との日本シリーズでは第1戦に決勝ソロ、第2戦では一時は逆転となる2ラン。「失敗は考えない。注目される中でやるのは結構燃えるし、好き」。天性のハートの強さに加え、責任感も人一倍強い。 同シリーズ第5戦で左脇腹を痛め途中交代したが、第6戦で更なる激痛が待っていた。盗塁の走者をアウトにした際、左手首を痛め、日本一を決める翌日は「茶わんも持てない」状態だった。片岡の好走塁もあり、同点を呼び込んだ八回の三ゴロは、痛みでスイングが止めきれなかった。「投ゴロになるくらいなら」と無理やり手首を返したのだという。左手首については最後まで公にせず、弱みを見せなかった。 松井稼(現アストロズ)の米メジャー移籍でスターダムにのし上がったが、エリートとはひと味違う。「チャンスをもらった時に絶対つかもうと思って、準備する。そういうのをいつも思うてますね」。泥臭く積み重ね続けて、今度はWBCの舞台が待つ。「国の代表。しょうもないことは出来ない」 現在、西武のキャンプでは早出で守備を鍛える。一昨年に遊撃でリーグ最多の20失策した男が、清家コーチの指導のもと、足の運びから磨き直し、昨年はゴールデングラブ賞に。「楽しく、理解しながら出来るようになった」ことで、更にどん欲になった。成長曲線を描き続けていることもまた魅力だ。(斎藤明徳) (2009年2月11日 読売新聞)
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