列島に歓声こだま「イチローありがとう」…WBC連覇宿敵・韓国との激闘を制し、サムライジャパンが連覇の偉業を達成した。米ロサンゼルスで23日(日本時間24日)行われた第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝。 今大会、互いに相手を2回ずつ倒し、5度目となった対決は延長戦にもつれ込んだが、最後はイチロー選手の勝ち越し打で世界一をたぐり寄せた。勝利の瞬間、選手たちは喜びを爆発させ、景気低迷に沈む列島でもあちこちで歓声がこだました。 決戦の舞台となったドジャースタジアムには、日本からも大勢のファンが駆けつけた。イチロー選手のユニホームを着て応援したサンフランシスコ近郊に住む現地駐在員、山本和寿さん(48)は「これだけの重圧にもかかわらず、岩隈投手のコントロールは素晴らしかった」と活躍をたたえた。ロス市内に住む日系2世の大島スコットさん(33)は「因縁の対決。他の国とは全く違って、韓国には絶対負けられない」。 米国勢調査局によると、ロサンゼルス都市圏に住む韓国人は約27万人で、日本人約14万人の倍近い。観客席のファンの数でも7割以上を韓国系の人たちが占めた。この様子に、カリフォルニア州サンノゼ近郊から応援に駆け付けた主婦今井智子さん(34)は「韓国の応援はものすごい迫力なので、選手も私たちも、それにのまれないようにしたい」と表情を引き締めた。 サンフランシスコ近郊に住む韓国系アメリカ人のスティーブン・リーさん(39)は「今夜は単なる野球の試合ではない。国の威信がかかった戦いそのものだ」と強調した。 ◆大型スクリーンに日の丸掲げる◆ 東京・新宿の映画館「新宿バルト9」では、館内で決勝戦の模様を放映。当初予定していた400席が23日中に予約ですべて埋まったため、さらに400席を追加した。 館内は、日本チームなどのユニホームに身を包んだ人たちでびっしり。日の丸を掲げたり、こぶしを突き上げたりしながら、大型スクリーンに向かって声援を送った。 延長十回にイチローが勝ち越し打を放った瞬間、館内の客は総立ちに。隣の席同士の人が抱き合ったり、メガホンを激しくたたき、「イチローありがとう」と声が上がった。 七回の勝ち越し場面で、東京都杉並区の会社社長吉村貴志さん(44)は「中島選手が最高にかっこよかった」と興奮した様子だった。 ◆「必勝コリア」韓国で大合唱◆ 韓国ではソウルなど全国各地に臨時の応援会場が設けられ、大勢の市民が熱狂的な応援を繰り広げた。ソウル市の 市民らからは「ピルスン(必勝)、コリア」「テーハンミングッ(大韓民国)」の大合唱が起きた。七回に中島選手のタイムリーで日本が追加点を取ると、立ち上がって声をからしていた市民らからは大きなため息が漏れた。(ソウル、仲川高志) (2009年3月24日15時48分 読売新聞)
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