井伊直弼 実像しのぶ生地 滋賀・彦根(ひこね)
その島は琵琶湖上、彦根の沖6キロの所に浮かんでいる。国宝や重文で有名な
島全体が日蓮宗・
湖上に突き出た岩に元禄年間、命綱にぶら下がって何百日もかけ南無妙法蓮華経と刻んだ高僧がいた。現存する「題目岩」は1860年の3月3日、岩肌に鮮血をにじませたと伝えられる。江戸で桜田門外の変が起きた日である。
大老・井伊
<世の中をよそに見つつも
第11代藩主の十四男に生まれた直弼の青年時代は、不遇だった。17歳から32歳まで300俵の捨て
藩の表御殿(政庁)を復元した彦根城博物館には能舞台や茶室もある。「井伊の
国の名勝で池泉回遊式大名庭園の「玄宮園」。切り妻屋根と白壁、格子戸の町家が続く城下町の街並みを再現した「夢京橋キャッスルロード」。大正ロマンを演出したレストラン街「四番町スクエア」……来年3月まで「井伊直弼と開国150年祭」を開催中の彦根の人気スポットは、どこも観光客でにぎやかだ。
彦根城の天守閣では、入り口に行列ができていた。50代も半ば過ぎると急な階段を上り下りするのはいささか難儀だが、さすがは国宝。400年以上前の巧みな築城技術を内側からじっくり観察させてもらえる。
「かわいい!」「こっちも向いて〜!」
外へ出ると、だれかの周りに何十人も群がってフラッシュを浴びせていた。市のマスコットキャラクター「ひこにゃん」は、今や日本中の人気者。長い“角”を生やしたかぶとの形が、音に聞こえた「井伊の赤備え」の象徴である。(永井一顕、写真も)(次回は愛媛・今治)
●あし 東京からJR米原駅まで、新幹線で2時間20分。東海道線に乗り換えて彦根まで5分。
●問い合わせ 彦根観光協会=(電)0749・23・0001。
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