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    ジュニア記者が、様々なニュースを取材して記事を掲載します。

    食品サンプルでアクセサリー

    精巧・斬新 海外も注目

    • 食品サンプルをあしらったブーツ。アイスクリームの付いたもの(中央)には泡立て器まで
      食品サンプルをあしらったブーツ。アイスクリームの付いたもの(中央)には泡立て器まで

     食品サンプルをモチーフにしたファッション小物やアクセサリーが、精巧せいこうさやデザインの意外せいから注目を集めています。そんなユニークな製品せいひん数々かずかずを作っている会社「畑中はたなか」(埼玉さいたま所沢ところざわ市)を取材しゅざいしました。

     食品サンプルは、飲食店などの店頭にかざられる食べ物の模型もけい。その食品サンプルを製造せいぞう販売はんばいする同社は、2011年からアクセサリー作りも手がけるようになりました。父親から会社を引きいだ畑中紀人のりひと社長(56)が、価格競争かかくきょうそう激化げきかを受け、他社との差別化さべつかはかろうとしたのです。

     今までに生み出したアクセサリーは200種類以上しゅるいいじょう。「おこのきのカチューシャ」(6000円)、「食べかけカレーライスのピアス」(3600円)から受注生産せいさんのブーツまで、一風変わった商品がそろいます。「主に20代から40代の女性が購入こうにゅうしています」と畑中さんは話します。

     タレントの渡辺直美わたなべなおみさんがプロデュースするお店に出品したり、ネット販売で海外にまで販路を広げたりして、自社ブランド「ii‐Fake」の確立かくりつつとめています。「フェイクというと『悪い』というイメージがあるが、ブランド名には、いい物を作るという意味がめられています」と畑中さんは話します。

     畑中さん自らデザインを企画きかくし、「今あるものより先の価値観かちかんを作っていきたい」という思いから、斬新ざんしんさやインパクトを大切にしてきました。その結果けっか、アートとして海外の美術関係者びじゅつかんけいしゃの目に留まり、イタリア・ミラノの美術館びじゅつかんで開かれた、食がテーマの展示てんじ会で展示されたこともあるそうです。

     取材におとずれた日は、通常つうじょうの食品サンプルの注文を受けた直後で、アクセサリーは作っていませんでしたが、製造工程こうていを見学させてもらいました。たとえばサラダ。受注先からとどいた料理りょうりの写真を参考さんこうにしながら作業が進められます。

     まず、本物のレタスやトマトから取ったかたにビニール樹脂じゅしを流し込み、大まかな形を作ります。一口サイズに切るなどして形を整えた後、絵の具で色付けします。レタスの葉の微妙びみょうな色合いなどが忠実ちゅうじつ再現さいげんされていておどろきました。

     社員の下平あすみさんはアクセサリー製作について「よそではできない挑戦ちょうせんができて楽しい」と目をかがやかせていました。黙々もくもくと細やかな手作業を続ける姿すがたからは、仕事に対するほこりが感じられました。

     この工場から生まれたユニークなアクセサリーを「素敵すてきだな」と思ってもらえる社会は、私たちみんなにとっても楽しい社会なのではないかと感じました。(高3・町田黎子まちだれいこ、中3・蟹田光かにたひかる、中2・杉本乃瑛すぎもとのえ岩瀬周いわせあまね記者)

    2017年05月01日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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