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    ジュニア記者が、様々なニュースを取材して記事を掲載します。

    伝わる「語り」生の楽しさ

     みなさんには、昔話などを語ってくれた人がいましたか。語りのさを広める団体のもよおしに、小学生の語り手が出演しゅつえんすると聞き、行ってきました。詩人の谷川俊太郎たにかわしゅんたろうさんと作曲家の谷川賢作けんさくさん親子も出演し、語りの楽しさをみんなで分かち合いました。

    昔話など身ぶり手ぶりで 横浜・福島の児童ら

     「青い地球に言葉のたねを!」というタイトルで4日、横浜よこはま市内で開かれた催しは、NPO法人ほうじん「語り手たちの会」(東京都)の設立せつりつ40周年しゅうねん記念きねんするもの。会は、語りをあいする人たちをメンバーに、図書館でお話し会を開いたり、語りや物語について勉強会を開いたりするなど活動をつづけています。

     催しではまず、会がやく1年間、月1回開いたワークショップで語りの訓練くんれんを受けた小学2年から大人までの6人と、福島ふくしま県からまねかれた7人の小学生たちが、舞台ぶたいで語りを披露ひろうしました。

     横浜市立市ヶ尾いちがお小学校4年の大井田佳穂おおいだかほさんが語ったのは「あなのはなし」。靴下くつしたの穴が色々いろいろなものをのみんでしまうチェコの民話みんわです。大井田さんが身ぶり手ぶりで語るのを、会場の人たちは楽しげに聞いていました。

     福島県からは、同県の田村市図書館が開いている子ども語り手養成講座ようせいこうざで、地元の語り手から昔話を伝授された小学生たちが参加。同市立都路みやこじ小学校4年、吉田百花よしたももかさん、猪瀬依千歌いのせいちかさんの2人組は、地域ちいきに古くからつたわる「石清水いわしみず伝説でんせつ」を披露してくれました。心の美しい若者わかものが、病気のつますくうわき水を神様からあたえられるお話です。今ものこ実在じつざいの地名が多く出てくるお話だそうで、お国なまりの語りが温かい気持ちにしてくれました。

     舞台の後で、2人は「この話は、小さいころからおばあちゃんから聞いて知っていた」「自分たちの地元の話を聞いてもらえてうれしいです」と口々に話してくれました。2人は、東日本大震災しんさいと東京電力福島第一原発事故じこ被災ひさいし、長い間仮設住宅かせつじゅうたくで生活したそうです。そんなつらい経験けいけんをしながらも、地域で語りがれてきたことを大切につたえようとしているのはすばらしいと思いました。

    谷川俊太郎さん、賢作さんも出演

    • 自作の詩を朗読する谷川俊太郎さん。伴奏は息子の賢作さん
      自作の詩を朗読する谷川俊太郎さん。伴奏は息子の賢作さん

     この後、谷川俊太郎さんと同会理事長で詩人の片岡輝かたおかひかるさんの対談たいだんがあり、その中で谷川さんが「詩は自己表現じこひょうげんではない。いかに読む人を楽しませるかだ」と話していたのが印象的いんしょうてきでした。

     続いて谷川さん親子の詩と歌のライブです。俊太郎さんの詩集「いそっぷうた」の中の詩に賢作さんがメロディーをつけたものを、賢作さんがピアノのき語りで披露したり、俊太郎さんが代表作の一つ「生きる」や中学校の国語の教科書にも使用された「朝のリレー」などの詩を朗読ろうどくしたりしました。楽しい言葉、考えさせられる言葉が、作者の口から次々つぎつぎにあふれ出てくるのを聞くのははじめてで、どきどきしました。

     最後は、片岡さんが作詞さくしした子どもの歌の名曲「とんでったバナナ」を出演者と会場が一緒いっしょ合唱がっしょうしました。(中2・岩瀬周いわせあまね、小6・水谷卓郎みずたにたくろう記者)

    2018年04月02日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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