文字サイズ
    ちょっと気になるニュース、インターネットやSNSで話題のトピックス……。世の中の「今」をお届けします。
    スポーツ

    野球の俗説「代わった所に打球が飛ぶ」を検証した

    編集委員・三宅宏
    • パ・リーグCSファーストステージ、ソフトバンクーロッテ第2戦。六回裏から守備についたロッテの細谷(右)は、この回先頭の長谷川(左)が打ったファーストゴロをさばいた。(2016年10月9日、中嶋基樹撮影) 
      パ・リーグCSファーストステージ、ソフトバンクーロッテ第2戦。六回裏から守備についたロッテの細谷(右)は、この回先頭の長谷川(左)が打ったファーストゴロをさばいた。(2016年10月9日、中嶋基樹撮影) 

     今年のプロ野球は日本ハムが10年ぶりに日本一となって幕を閉じたが、パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)・ファーストステージ第1戦(10月8日・ヤフオクドーム)で、ちょっとした珍事があった。六回裏、ロッテは一塁手を井上から細谷に交代した。すると、ソフトバンクのこの回の先頭打者・福田の打球が一塁へ飛んで、細谷が失策。盗塁死を挟んで、今宮は一塁フライ。続く細川は一塁ファウルフライに倒れた。なんと、代わったばかりの細谷のところに、すべて打球が飛んだのだ。細谷は翌9日にも六回裏から守備に入り、この時も先頭打者の長谷川の一塁ゴロをさばいている。

     「代わった所に打球が飛ぶ」

     野球界を代表する俗説である。それにしても、細谷のケースは出来過ぎだ。代わった所に打球が飛ぶ確率は、どのくらいなのだろう。クライマックスシリーズ14試合、日本シリーズ6試合、計20試合のデータを調べてみた(バッテリーの交代は除外した)。

     まず、交代した直後にいきなり打球が飛んでいったのは9回あった。解釈を少し広げて「交代したイニングの終了までに打球が飛んでいった」のは16回あった。

     面白いのが、セ・リーグのCSファーストステージ第3戦(10月10日・東京ドーム)の十回表だ。巨人は守護神の沢村を投入、二塁手に寺内を入れ、二塁を守っていた吉川を三塁手に回した。すると、DeNAは先頭のロペスが三塁ライナー、続く筒香が二塁ゴロ、最後の宮崎が投手ゴロ。沢村への打球は「バッテリーの交代は除外する」というデータ収集の際の約束事に反するが、そこに目をつむれば、代わった3か所すべてに打球が飛ぶという、これまた珍現象だった。

     さて、確率。こうした調査に定められた計算方法はないので、「打球が飛んでいったか否か」だけに注目、1人の選手が交代してからイニングの終了までに、打球が一度でも飛んでいったケースを「1分の1」、飛んでいかなかったケースを「1分の0」とすると、飛んでいく確率は33.8%だった。

     かつて、西武の黄金時代を率いた森祇晶監督は「打球が飛んでくると思うから(選手を)代えるんだ」とうそぶいていた。一方で、代わったばかりの選手は新鮮なので、打球をさばくと印象に残りやすいとの、意見もある。

     33.8%を多いと見るか、少ないと見るか。解釈の仕方は、いろいろある。

    【あわせて読みたい】

    クリーンアップの意味に日米差…ラミレス解釈は?

    長嶋茂雄、五輪を語る(下)野球、そして、2020年

    三宅宏実のバーベル愛(下)「東京」は未知への挑戦

    アクセルはどうなる…コーチが語る浅田真央のいま

    羽生選手はなぜ複数の4回転を跳ぶのか

    2016年11月01日 06時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    PR情報
    PR
    今週のPICK UP
    PR
    今週のPICK UP

    目力アップ♪

    疲れをほぐして、イキイキと!