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    金メダルの代償? 内村航平が抱える三つの痛み

    編集委員・三宅宏
    • 体操の全日本団体選手権を欠場、チームメートの応援に回った内村航平(2016年11月13日、池谷美帆撮影)
      体操の全日本団体選手権を欠場、チームメートの応援に回った内村航平(2016年11月13日、池谷美帆撮影)

     リオデジャネイロ五輪の体操で、内村航平(コナミスポーツ)が男子団体、男子個人総合の2冠に輝いてから約3か月が過ぎた。団体では全6種目に出場、疲労困憊(こんぱい)となった個人総合優勝後も、種目別のゆか(5位)に出場した獅子奮迅の活躍の代償は大きく、内村の体のあちこちに痛みが出ている。練習がままならない日々が続き、コナミの所属選手としては最後の戦いになるかもしれない11月13日の全日本団体選手権も欠場した。

     内村本人が11月10日に明らかにしたところによると、痛めているのは、腰、左肩、右足首の3か所。腰は五輪中に痛め、左肩と足首は五輪後に痛くなった。肩と足首には古傷があり、特に肩のほうは「体が疲れると痛みが出る」という。それでも、「(いつものように)練習をやっていれば治っていくはず」と思っていたのだが、今回は違った。それだけ疲労が蓄積されていたということだろう。

     「筋力もかなり落ちている。筋肉があるからこそ、痛い箇所が支えられて痛くなかったのが、支えられない状況なので、よけい痛くなっている」と内村。現在はほとんど何もできていない状態で、ゆかと跳馬に関しては、リオ五輪以来、全く練習をしていない。

     内村は近く、プロ選手になる。

     「コナミ」の所属選手としての大会出場は、おそらく、全日本団体が最後の機会だった。内村の「コナミ愛」は深く、「世界一のスタッフと世界一の選手が集まっているチーム。自分もその中で成長して、日本のエースとしてやってこれた。メソッド(方法)みたいなものを学ばせてもらった」と明言している。最後の恩返しをしたいところだったが、「無理しても出られる状態ではない」と断念。今回はチームメートの応援に回った。

     復活は来年になりそうだ。体操界は4年に1度、五輪の翌年に大きなルール改正があり、2017年からの再出発は、いいきっかけにもなる。内村自身も認めている「少し燃え尽き症候群みたいな感じ」も、そのころには解消されるだろう。

     「リオ五輪で一番感動した競技、選手などで、体操の選手、体操というワードがすごくあがっていて、日本のみなさんにはインパクトを与えられたと思っている。でも、体操はここからがスタート。東京五輪に向けて、これで満足しているようじゃ、先がない」

     プロになる理由のひとつに、体操をもっとメジャーにしたい、という思いがある。プロになれば、今より自由に、体操の魅力を広めることができる。絶対王者としての自覚だ。

     「ふつふつと体操をやりたいという気持ち」は、衰えていない。

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    2016年11月15日 06時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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