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「私の名は『マコト』です」ジョバンニ・アニェッリ財団 シニアプログラムオフィサー フランコ・ピコッロさん
「私の名前は『マコト』です」。フランコ・ピコッロさん(49)が、日本語でさらりとあいさつする。名前の「Franco」は、日本語では「誠」。 フィアットグループの総帥だった故ジョバンニ・アニェッリ氏が、イタリア社会に幅広く貢献するため、1966年に創設した「ジョバンニ・アニェッリ財団」のシニアプログラムオフィサーとして、年間研究予算約100万ユーロ(約1億5000万円)の財団の運営を担うひとりだ。 雑誌記者から財団入り 経済関係の雑誌記者から1991年に財団入りした。財団が扱う研究テーマは、政治、経済、社会、文化など幅広い。世界中の大学や研究機関に研究を委託し、リポートを公開している。 昨年は、アフリカから来た移民の第2世代について研究発表が行われ、リポートが公開された。今年と来年の2年間のテーマは「イタリアの若者の問題」だ。 さらに、ピコッロさんはNPO(非営利組織)を支援する情報センターを5年前に財団内にたちあげた。NPO設立の手伝いをしたり、情報を集めたりするのがセンターの目的だ。情報数は約2000件を数える。 「細雪」に感動 フランコさんは大の日本通。2年前、浮世絵と偶然出会い、日本文化について調べ始めた。現在、2人の先生について、日本語を学んでいる。 日本映画も好きだ。溝口健二、小津安二郎といった往年の名監督の作品をはじめ、最近では、藤沢周平の作品をベースにした「たそがれ清兵衛」「蝉しぐれ」といった映画も見た。収集した日本映画のDVDは、今では約600枚にもなった。 小説では、イタリア語版だが、谷崎潤一郎の「細雪」が良かったという。「家族を描くことによって、当時の日本社会の状況がよく伝わってきました。まるで、当時の日本の写真を見るようです」と語る。 答えの8割、日本語で トリノ生まれのトリノ育ち。もちろん、大学はトリノ大学だ。「トリネーゼは、ちょっとだけ日本人に似ています。閉鎖的で無駄口はたたかず、あまり派手ではないですが、親切です。それに、この地方の方言は、日本語と似ているものがあります。語尾に『ね』をつけるのですが、それが日本人が話の最後につける『ね』と同じ意味なのです」。 インタビューの答えの約8割が日本語で返ってきた。おそらく、日本通のトリネーゼ「ベスト5」に入るのではないだろうか。(メディア戦略局編集部 山口 敦) (2006年2月24日 読売新聞)
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