(4)甘え許さぬ優勝請負人
ファビオ・カペロ 63 イングランド
「優勝請負人」の異名通り、その経歴は光り輝いている。1991年、母国イタリアでACミランの監督に就くと、5季で4度もリーグ戦を制した。94年には欧州チャンピオンズリーグも制覇。さらにレアル・マドリード(スペイン)、ローマ、ユベントス(ともにイタリア)といった名門を、ことごとく優勝に導いてきた。
守備重視の国出身らしく、リスクを冒さない堅実な戦いを貫く。93〜94年シーズンを制したACミランは、34試合でわずか36得点だったが、失点は半分以下の15。
チーム作りは堅守を軸とする。だが2度にわたって指揮を執ったレアルでは、リーグ制覇にもかかわらず守備的な戦いが批判され、ともに1年で解任された。
規律を重んじる。2008年1月、欧州選手権出場を逃したチームのトップに立ち、まず手をつけたのもルール作り。遅刻の厳禁はもちろん、公共の場における携帯電話使用や短パン・サンダル履きを禁止し、食事は全員一緒に取らせた。集団としての団結力を植えつけ、チームを引き締めた。
周囲との対話も重視し、代表選手としての誇りを説いた。勝利のために全員が力を尽くすことで、チームは再生。結果が伴うことで、指揮官の求心力も高まった。今年2月には、不倫騒動を起こしたDFテリーから主将の座を剥奪(はくだつ)。改めて厳格ぶりを印象づけた。
「イングランドは世界最強チームの一つ」と、チーム力に自信を示す。DFファーディナンドらの負傷離脱といった暗雲を吹き飛ばし、1966年大会以来の頂点に立てるか……。「3位以下では満足できない」と、最低限の目標を決勝進出に定めている。(大塚貴司、6月8日掲載)
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| ファビオ・カペロ |
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| イタリア北東部ゴリツィア県出身。現役時代は母国のローマ、ユベントス、ACミランの中盤を支え、代表32試合で8得点。指導者としては、ACミランを欧州王者に導いた。代表チームの指揮は、2008年1月に就任したイングランド代表監督が初めて。 |
(2010年6月11日 読売新聞)
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