現在位置は です

無敵艦隊栄光の日、勝負弱さ覆した執念

トロフィーを中心に記念撮影するスペイン選手ら=野本裕人撮影

 スペイン1―0オランダ(決勝戦=11日)――パスをリズムよく刻むことから、時計の針を連想させるスペインのパスサッカー。

 長らく止まったままだった歴史の針をついに動かした。デルボスケ監督は「忘れられない瞬間だ」と偉業をかみしめた。

 PK戦での決着も見えた116分、相手のクリアをセスクが拾い、DF裏へ走ったイニエスタへパス。期待を一身に背負ったイニエスタのシュートはステケレンブルフの右手をかすめ、ゴールネットを揺らした。

 オランダの反則覚悟の激しいプレーに、シャビやイニエスタらは何度もピッチにたたきつけられた。そのたびに顔をゆがめて立ち上がり、トランプのピラミッドを作るように、一からパスを紡いでいった。

 初優勝の陰にあったのはこの粘り強さ。フェルナンドトレスの不調もあり、得点力不足に悩まされる中、決勝トーナメントはすべて1―0で勝利をもぎ取った。「無敵艦隊」と呼ばれながら、勝負弱かったスペインが執念をにじませた。

 優勝に値した点はもう一つ。サッカーの可能性を示したことだ。ボールを正確に扱い、パスが通るたび、足を止めずに次のパスコースを作る。誰もがパスの出し手であり、受け手だった。守備的なチームの目立った大会で、「個」のイメージを重ね合わせるサッカーの魅力を思い出させてくれた。

 今大会で成功させたパスの総数は3803本。2位のドイツを1000本近くも上回った。次のブラジル大会でも世界をリードするのでは、と問われたイニエスタは「うーん、4年は長いね。今は(優勝を)楽しみたいな」と笑みを浮かべた。

 空からパスの軌跡を見つめると、きっと壮大な地上絵が描かれていたことだろう。お互いに決定機を逃し合った決勝。移り気な勝利の女神は、なかなか「W杯王者」の称号を与えなかったが、最後は不屈の芸術家たちを祝福した。(平野和彦)

2010年7月13日07時35分  読売新聞)


現在位置は です


日程・結果
決勝・3位決定戦予定 (日付と時間は日本時間です)
決勝 オランダ 7/12
3:30
スペイン
3決 ウルグアイ 7/11
3:30
ドイツ
日本代表
  名前 所属 出場回数
GK 楢崎正剛 名古屋 4回目
川島永嗣 川崎
川口能活 磐田 4回目
DF 中沢佑二 横浜M 2回目
田中マルクス
闘莉王
名古屋
今野泰幸 F東京
岩政大樹 鹿島
駒野友一 磐田 2回目
長友佑都 F東京
内田篤人 鹿島
MF 中村俊輔 横浜M 2回目
遠藤保仁 G大阪 2回目
中村憲剛 川崎
稲本潤一 川崎 3回目
阿部勇樹 浦和
長谷部誠 ウォルフスブルク
本田圭佑 CSKA モスクワ
松井大輔 グルノーブル
FW 岡崎慎司 清水
玉田圭司 名古屋 2回目
大久保嘉人 神戸
森本貴幸 カターニア
矢野貴章 新潟