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    日本、優位生かせなかった2つのお粗末…李国秀

     日本が0-0でギリシャと引き分けたブラジルW杯グループリーグ第2戦を、元ヴェルディ総監督の李国秀氏に分析してもらった。(聞き手は、塩見要次郎・読売新聞サッカー推進事務局長)

     ――一方的に押し込んだのに、1点が遠かった。

     「二つの点で、お粗末だった。優位に立ちながら、相手の嫌がることができなかった」

     ――お粗末、ですか。

     「まず、采配。ザッケローニ監督は体の強い大迫と運動量の多い大久保を先発させ、前半は0-0で良いというゲームプランを立てたはず。それは狙い通り。そのうえ38分にギリシャに退場者が出て、数的優位に立った」

     ――あの退場で、勝てると思ったが…。

     「ギリシャの監督は、素早く手を打った。41分の選手交代で、10人での戦い方を徹底させたはず。さらにハーフタイムで、ボードを使って図解し、きめ細かく対策を示したと思う」

     ――それに対し、ザッケローニ監督は後半開始から、長谷部を遠藤に代え、攻撃的な戦術をとった。

     「私なら、あと10分待った。そして55分前後に、遠藤と香川を一気に交代させた。予想されたメンバー交代を一人ずつ行っても、相手は対応できる。一気の2人代えなら、ギリシャも混乱したはずだ」

     ――日本は交代枠を一人残して、試合を終えた。

     「謎ですね。私なら、大久保を柿谷に代えた」

     ――もう一つのお粗末さは?

     「一方的に攻めながら、決定的チャンスは多くなかった。左サイドの長友に工夫がなかった。もっと相手守備網を切り刻むようなドリブルが、なぜ、できなかった。インテル・ミラノでは、やって来たのではないのか。中の受け手とのあうんの呼吸も感じられなかった。右サイドの内田の方が、意図と工夫が感じられた」

     ――大迫交代後は、岡崎がワントップに入った。

     「ワントップは、縦パスを受け止め、2列目の選手の飛び出しにつなげるプレーが必要。屈強な相手DFの厳しいマークにあい、もがきながらも体を張る。岡崎は、日本代表ではほとんど右MFで、ワントップではなかった。これまでの準備は何だったのか」

     ――ギリシャは、しぶとかった。

     「彼らにもチャンスはあった。私が印象深かったのは、惜しいシュートが外れた時のギリシャの選手の顔付きだ。ものすごい形相だった。日本には、シュートを外しても淡々としていた選手がいた。気力の差を感じた」

     ――李さんが、“気力”ですか…。

     「空中戦で全く勝てなかった。確かにギリシャのDF陣は、大柄でヘッドが強い。しかし、空中戦ですべて競り負けたのは、日本に気力が足りなかったからだ」

     ――決勝トーナメント進出に向け、最終戦の条件が厳しくなった。

     「日本がコロンビアから2点取れるイメージがわかない。1点は何とかなると思うのだが…」

     ――わずかだが可能性は残った。第3戦も注目しましょう。

    2014年06月20日 17時03分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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