文字サイズ

    コロンビア戦、この11人で日本の色を…李国秀

     日本時間の25日午前5時、ブラジルW杯の日本-コロンビア戦がキックオフされる。

     私は今、強い危機感を持っている。このまま日本代表が、自分たちの色を全く出せずに敗退したら、日本サッカーは国民から見放されてしまう、のではないか。

     高い前評判で迎えたコートジボワール戦を、食い足りない試合内容で落とした。ギリシャ戦は数的優位に立ちながら、相手の思惑通りのドローに終わった。

     コロンビア戦も、見通しは厳しい。恐らく相手の大応援団が繰り出す中、アウェー感覚に満ちた試合環境となるだろう。

     日本らしいサッカー、日本サッカーの色とは、何か――。

     私は、<忍者のように素早く考え素早く動き、ゴール前での豊富なアイデアを生かすサッカー>、だと思っている。

     この色を出すための前提が、動きの良さ、私の感覚的に言えば、ピチピチ感だ。今の日本代表には、それがほとんどない。

     第1戦、第2戦で駄目だったチームを再生するには、もう言葉では無理だ。人を変えるしかない。ザッケローニ監督には失礼だが、先発イレブンを提案させていただく。

     サイドバックは、右が酒井宏、左は酒井高。

     今大会で最もピチピチ感を出している内田と、攻撃力をもっと生かして欲しい長友は1列前のMFに上げる。守備的MFの1人は本来DFの森重を使い、コロンビアの司令塔ロドリゲスを密着マークさせる。もう1人は、長谷部。ワントップは岡崎で、トップ下が本田だ。GKとセンターバックは、川島、吉田、今野で良いだろう。

     私が監督だったら、このメンバー変更を、試合前の公式記者会見で発表する。大きな期待を寄せながら、初戦、第2戦と続けて裏切られた日本国民の関心を再び引きつけ、水曜日の午前5時開始という時間にテレビの前で応援してもらうには、そのくらいの思い切りを指揮官が示すべきだろう。

     しかし、実際はザッケローニ監督が、そんな発表をすることはないだろうし、大幅なメンバー変更も行わないと思う。それはザッケローニ監督に、明確なサッカー哲学がないからだ。

     良いか悪いか、レベルが高いか低いかは分からないが、2002年のトルシエ監督と10年の岡田監督には、指揮官としての鮮明なカラーがあった。06年のジーコ監督と、今回のザッケローニ監督には、それが感じられない。グループリーグ突破という、日本にとっては大きな成果を挙げたのは、トルシエ監督と岡田監督だ。

     今大会、コスタリカやチリが旋風を起こし、白星にはつながっていないがガーナなども素晴らしいサッカーを見せている。大会前は注目度が低かった国の中にも、自分たちの色を強烈にアピールしているチームがいくつもある。

     日本代表が、このまま色を出せず、“透明人間”のままブラジルから去って行くとしたら、あまりに残念だ。

     (元ヴェルディ総監督)

    2014年06月25日 03時43分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    おすすめ
    PR
    今週のPICK UP
    PR
    今週のPICK UP