期待一身、痛い不振
退場、故障、オウンゴール…
出場32チームのうち、すでに24チームがW杯の舞台を去った。実力を十分発揮できないまま、ドイツを後にした選手も多い。その中から読売新聞は、印象に残った「不本意なイレブン」を独断で選出してみた。ちなみにシステムは、8強入りしたチームが一つも採用していない3バック。選ばれた皆さん、あしからず――。
唯一の出番は散々
■GK ジャック(トリニダード・トバゴ)
初戦のスウェーデン戦直前に負傷。出番を譲ったヒスロップは大活躍で一躍脚光を浴びた。復帰は3戦目のパラグアイ戦。16強入りの可能性もあったが、オウンゴールなどで2失点。唯一の出番は散々だった。
■DF ポープ(米国)
イタリア戦の47分、2度目の警告で退場。すでに1人が退場していた米国を9人での戦いに追い込んだ。32歳のベテランらしからぬ振る舞いだった。
■DF ガマラ(パラグアイ)
絶対的な守備の柱として臨んだ3度目のW杯だったが、初戦のイングランド戦の開始3分、ベッカムのFKを頭でクリアミスし、痛恨のオウンゴール。これが響き、南米の実力チームはいいところなく終わった。
失点に流血まで
■DF 崔真(チェジン)チョル(韓国)
2002年の“4強戦士”。経験を買われて代表復帰も、16強入りがかかったスイス戦では、センデロスに目の前で先制ヘッドを決められた。しかもこのプレーで額を切り流血。まさに踏んだりけったりだった。
■MF ソボレフスキ(ポーランド)
ドイツ戦で、チームは粘りに粘り、終盤まで0―0のまま。しかし、75分、クローゼを倒して2度目の警告で退場。この穴がボディーブローのように効き、終了直前に決勝点を許してしまった。
■MF ポラーク(チェコ)
勝てば16強決定のイタリア戦。前半ロスタイムの退場は影響が大きすぎた。国際サッカー連盟ランク2位の強豪は早々に敗退した。
プレーしたくない
■MF カリミ(イラン)
一昨年のアジア最優秀選手も1、2戦は途中交代、3戦は「準備ができていないからプレーしたくない」と申し出て不出場。ブンデスリーガ所属選手が“準地元”で全くの不発だった。
■MF ナジ(セルビア・モンテネグロ)
こちらも“退場組”。コートジボワール戦で、味方の負傷のため16分から出場したが、30分もたたないうちに2度の警告で退場。仕事と言えば味方の人数を減らしただけで、2点差を逆転される原因を作った。
「ひ弱」ぬぐえず
■MF 中村(日本)
我らが背番号10は、発熱、けがの影響もあり、3戦を通じて寂しい出来。豪州戦でFKから幸運な1得点を挙げたが、ひ弱な印象はぬぐいきれなかった。4年後の巻き返しに期待。
■FW ファンニステルロイ(オランダ)
ポルトガルとの決戦となった決勝トーナメント1回戦に出場できなかったことが、すべてを表している。大会の得点王候補に推す声も多かったエースの得点はわずか1点だった。
故障響き不発
■FW イブラヒモビッチ(スウェーデン)
同じく得点王候補だった長身ストライカーは、パラグアイ戦で痛めた足の付け根の痛みも響き、全くの不調。決勝トーナメント1回戦で敗れた後、監督を「我々は多くの問題を抱えていた」と嘆かせた。
◇ ◇ ◇
■番外・プフィスター監督(トーゴ)
出場報奨金を巡って選手と協会がもめたのに怒って一度は離脱。初戦前に合流したが、試合に敗れると、協会事務局長から「大酒飲み」とののしられ、「法的措置を取る」。騒動の揚げ句、結果は3連敗だった。
(2006年6月29日 読売新聞)