ニュース 速報 YOMIURI ONLINE(読売新聞)
現在位置は
です

企画・連載

企画・連載 一覧へ
本文です

2006年のスターたち

スーパースター ここがスゴイ!

 大会の主役となるのは、得点王を争うストライカーばかりではない。巧みなボールさばきでゲームを作っていく選手、サイドからの突破で味方に決定的なチャンスをもたらす選手、相手に得点を許さないことに自らの価値を見いだす選手――。華のあるプレーを見せてくれそうな大会のスター候補たちを紹介しよう。

ノールックの魔術師 ロナウジーニョ(ブラジルMF)

 今、世界中で最も愛されているサッカー選手だろう。昨年まで2年連続で国際サッカー連盟(FIFA)の最優秀選手に選ばれ、所属のバルセロナ(スペイン)では、今季の欧州チャンピオンズリーグも制覇と、乗りに乗っている。

 魔術師のようなボールさばき、止めがたいドリブル、ボールを出す方向とは逆を見ながら出すノールックでの鮮やかなパス。技術にばかり目が行きがちだが、フィジカルも非常に強い。何より魅力的なのは、サッカーを心から楽しんでいることが伝わってくるプレー中の屈託のない笑顔だ。

 2大会連続出場だが、今回は初めてサッカー王国の背番号10を背負う。その出来に、2大会連続6度目の優勝がかかっている。

予選7点 高速ドリブラー ロナルド(ポルトガルFW)

 見ものは派手なドリブルだ。ボールをまたぐ得意のフェイントでDFのバランスを崩すと、両足を猛烈に回転させて一気に加速、大またで抜き去ってしまう。そのスピードとテクニックで、右でも左でもサイドを突破して、相手守備陣を混乱に陥れる。今大会予選で7ゴールを挙げているように、得点力も高い。

 スポルティング・リスボンからイングランドの名門マンチェスター・ユナイテッド(マンU)に移籍したのが18歳の時。マンUではあのベッカムの背番号7を引き継いだことからも、期待の大きさが分かる。調子にややムラがあり、悪い時にはボールを持ちすぎてしまうが、それさえ気をつければ、21歳で迎える初のW杯でも、大活躍しそうだ。


「読みの守り」ボール奪取 マルケス(メキシコDF)

 現在のFIFAランクが4位という強豪メキシコ。その守備の中心がマルケスだ。センターバックとして1メートル82の身長は大きくないが、鋭い読みで相手ボールを奪い、高いフィード能力で味方につないでいく。中盤でもプレーできるほど視野が広く、技術も確かだ。23歳で迎えた前回日韓大会も全試合に出場したが、8強入りをかけて敗れた米国戦で退場となり、批判された。それから4年。メキシコ代表では数少ない欧州のクラブ所属の選手として、バルセロナ(スペイン)で今季、欧州一に輝くなど、経験を積んできた。こと代表戦となると、血が上りやすい欠点が出なければ、過去最高の8強以上の成績に導くことも不可能ではない。

足技さえる守護神 ファンデルサル(オランダGK)

 攻撃的サッカーで優勝候補に挙げられるオランダだが、この35歳のベテランGKの働きを忘れてはいけない。1メートル97の細身で、手足が長く、守護神としては理想的な体つき。それだけでなく彼の場合は、足元の技術もしっかりしている。

 バックパスが手で扱えなくなった現在のルールでは、GKにも簡単にクリアするのではなく、着実に味方につないで攻撃の組み立ての第一歩となることが期待される。その役割に彼ほど適した選手はいない。

 現在はイングランドのマンチェスター・ユナイテッドの所属。クラブレベルでは、欧州一も経験しており、今回は死の組といわれるC組を勝ち抜いて、代表レベルでの頂点に挑む。

空中も強い小皇帝 バラック(ドイツMF)

 主将として、開催国の期待を一身に担う。1メートル89、80キロのスケールの大きさ。左右両足で正確にボールを扱えるうえ、空中戦にも強く、ゴール前に進出してヘッドでしばしば貴重なゴールを挙げる。彼がいるといないとでは、ドイツのチームは別物になってしまう。

 4年前は悔しい思いをした。準決勝での警告で累積2枚となり、決勝は出場停止に。それでもカードが出た後に、自ら得点を決め、チームを決勝へ導いた。

 優雅なプレーぶりから、皇帝とよばれたかつての名選手ベッケンバウアーになぞらえて「小皇帝」と呼ばれる。決して下馬評は高くない今大会のドイツだが、決勝で前回大会の悔しさを晴らせれば、「大皇帝」と称されるかもしれない。

強烈ミドル ジェラード(イングランドMF)

 猛烈なキック力の持ち主だ。1メートル85の恵まれた体。長い右脚から繰り出されるロングパスで、楽々とサイドを変え、糸を引くようなライナーのミドルシュートで相手の守備を無力化する。先月のFA(イングランド協会)杯決勝でも、ロケットのようなシュートを2本決め、所属のリバプールの優勝に貢献した。

 4年前の日韓大会は、代表入りが確実視されていながら、故障のために棒に振った。26歳という最も脂の乗った時期で迎える初のW杯にかける意気込みは強い。今回のイングランドは、ベッカム、ランパードら中盤に才能ある選手がそろい、優勝候補にも挙げられる。攻守に幅広く動き回る彼の頑張りがあれば、十分可能なはずだ。

2006年6月8日  読売新聞)
現在位置は
です