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ZICOジャパン

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4年間の集大成 美しくそして自由に

 2戦2勝、いまだ無失点の優勝候補筆頭ブラジルを相手に2点差以上の勝利が最低条件。16強入りは「絶望」以外の何ものでもないというのが、最終戦を前にした日本の立ち位置だ。

 その決戦にどう臨むか。「本来、サッカーは芸術性のある、美しいやり方で勝てるのがいい。自分が目指してきたのは、そうだった」。21日の公式会見で、ジーコ監督は言った。勝利の追求を語り続けてきた監督は、スタイルをこそ求めてきた。

 「世界を驚かせたい」。監督が昨年に掲げた合言葉は、結果に限定した話ではないだろう。例えば、今大会でここまで最も衝撃的だったのは、アルゼンチンが見せた25本のパスをつないでのゴールだった。攻撃的志向が主流を成す大会で世界中のファンが求めているもの。それはジーコ監督の下で「自由」と「個の確立」をベースに築き上げてきたものでもある。

 日本はまだ、それを見せていない。豪州戦は意気込むあまり速攻に偏重、クロアチア戦は極度の重圧に耐えるのが精いっぱいだった。

 ブラジル戦は逆に言えば、開き直るには絶好の状況だ。今大会開幕直前のドイツ戦で見せた中村、中田英の余裕あるキープから高原が決めたゴール、昨年のアジア最終予選で小笠原のゴールにつなげた流麗なパスワーク。伸びやかにプレーした時の日本には、美しさを体現する力がある。

 監督は、大事な試合ほど、「楽しんでやる気持ちがないと、国民に幸せを与えられない」と語ってきた。日本らしい“プレー”を世界に見せるには、これがラストチャンスとなる。W杯でのブラジルとの対戦という舞台は、世界中の選手にとって、願ってもめったに与えられるものではない。

 「もうこれ以上、自分からは何も出てこない。4年という自分の順番が終わる」。監督にとっては、誇りの源といえる祖国との対戦が集大成。奇跡がその先に待っているかは、ジーコならず、本物の「神のみぞ知る」だ。(杉元雅彦)

2006年6月22日  読売新聞)
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