南京大虐殺記念館で震災写真展…日本援助隊を異例の紹介【南京(中国江蘇省)=加藤隆則】中国南京市の「南京大虐殺記念館」で、四川大地震の特設写真展が21日から開かれている。 愛国主義教育を推進する同市共産党委宣伝部が「国民が心を一つにして震災に打ち勝つ」ため、全国で初めて開催。旧日本軍の残虐さを強調して愛国を訴える同館の“反日展示”とは対照的に、中国国内で絶賛された日本の国際緊急援助隊が紹介されている。 同展は、震災の惨状や軍、警察、消防による救助、各地の支援を伝える写真約500点を展示。現地入りした胡錦濤国家主席らの録画テレビ番組も繰り返し放映されているが、目を引くのは日本に対する格別の扱い。各国元首からの慰問、支援を伝えるパネルには福田首相がトップに据えられ、各国救援隊の活動紹介では日本の写真が計3枚で最も多い。 今回の展示は、過剰な民族主義を是正し、国際協調とのバランスに腐心する愛国教育と、日中関係改善への配慮が反映されたものとみられる。ただ、「日本人への反感、恨みを抱かせる懸念がある」と日本政府が見直しを求めている本館の展示内容は変わっていない。 同展を参観に来た地元大学生の王軍さん(21)は「歴史は歴史。日本が困ったときには中国も助けるべき」と話したが、同劉艶さん(22)は「救援隊には非常に感謝するけれど、これで日本へのイメージが変わったかどうかは何とも言えない」と複雑な心境を語った。 (2008年5月29日20時32分 読売新聞)
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