米はガザ侵攻の容認姿勢鮮明に、ハマス封じ込め後押し【ワシントン=黒瀬悦成】米国務省のマコーマック報道官は3日、声明を発表し、イスラエル軍地上部隊によるパレスチナ自治区ガザへの侵攻を、米政府として容認する姿勢を鮮明にした。 ブッシュ政権としては、イスラエルとパレスチナの「2国家共存」の実現に向け、イスラエルの軍事行動に事実上の自由裁量を与え、米国が中東和平の阻害要因と見なすイスラム原理主義組織ハマスの封じ込めを後押しする考えだ。 報道官声明はガザ情勢に関し、「可能な限り早期の停戦」をうたいつつ、ガザを支配するハマスが再びイスラエルへのロケット攻撃を行わぬよう、「持続的な停戦でなくてはならない」と指摘。声明はまた、ガザ情勢悪化の原因はハマスにあると強調した。 国際社会の一部から「即時停戦」の声が上がる中、ブッシュ政権としてはむしろ、イスラエルが今回の戦闘でハマスを一層孤立化させ、2国家共存路線を軸とする中東和平の進展につなげたいとの期待が強い。 実際、ブッシュ大統領は3日のラジオ演説で、「意味ある停戦」の実現に向け、ハマスへの武器供給の遮断の必要性を強調。米政府は反イスラエルのイラン、シリア両当局がエジプトを経由し陸路でガザのハマスに武器を渡していると見ており、米政府としては、ハマスを兵糧攻めにすると同時に、イランやシリアのけん制を目指す構えだ。 しかし、米国のイスラエル擁護姿勢は、アラブ世界などでイスラム過激派が反米世論をあおる口実に利用するのは確実。親イスラエルの立場を取る一方で「イスラム世界との和解」を掲げるオバマ次期大統領にとり、ガザ情勢をめぐる態度表明は就任後最初の大きな試練となりそうだ。 (2009年1月4日22時44分 読売新聞)
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