イスラエル軍、ガザ上空から「攻撃拡大」予告のビラ散布【エルサレム=三井美奈】イスラエル軍は11日、イスラム原理主義組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザ北部のガザ市南西部に侵攻し、人口40万が集中する同市中心部に迫った。 16日目を迎えたガザ攻撃は白兵戦の様相を強めており、イスラエル軍幹部からは、政府による増援決定が遅れていることに対する不満が出始めている。 現地報道によると、戦闘が激しかったガザ市南郊の人口密集地域では同日、少なくとも27人のハマス戦闘員が死亡した。一方、ハマス側のロケット弾攻撃も続き、10日も約20発がイスラエルに着弾。11日にはガザとの境界線から40キロ以上離れたベールシェバに2発が着弾した。 イスラエル軍機は10日、ガザ上空からビラを散布して「攻撃拡大」を予告したが、政府は11日午後(日本時間同日夜)の時点で、1万人以上の予備役投入を伴う「第3段階」に突入したか否かについては明らかにしていない。 ただ、有力紙「イディオト・アハロノト」は同日、ガラント南方軍司令官が、8日に基地を視察したオルメルト首相に、作戦拡大を強く直訴したと伝えた。 ガザでは、イスラエル兵が民家を一つ一つ占拠しながらハマス掃討を続けているが、国軍内では予備役を投入して作戦を強化し、戦線を拡大しなければ、兵士が標的となる危険が増える一方だとして、早期に「第3段階」に突入し、投入兵力を増員すべきだとの声が強まっている。 イスラエルのオルメルト首相は11日の閣議を前に、「目標達成は近い。忍耐と決意が必要だ」と述べたものの、部隊増援には触れなかった。ビルナイ国防次官は国軍ラジオで同日、「作戦は終結に近づいている」と述べており、20日の米国でのオバマ政権発足をにらみ、政府内の調整が依然続いている模様だ。 (2009年1月12日01時49分 読売新聞)
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