駐イラク米軍、来年8月までに主要部隊撤退…オバマ大統領【キャンプ・レジューン=黒瀬悦成】オバマ米大統領は27日、ノースカロライナ州ジャクソンビル近郊のキャンプ・レジューン海兵隊基地で演説し、来年8月末までにイラク駐留米軍の全戦闘部隊を撤収させると表明した。 ブッシュ前政権下の2003年3月に開戦し、4200人以上の米兵が犠牲となったイラク戦争は、これで幕引きに向けて本格的に動き始めた。 大統領は、「イラクの状況は改善した」と強調した。演説や国防総省の発表によると、現在イラクに展開中の駐留米軍約14万2000人のうち、戦闘部隊9万2000〜10万7000人が10年8月までに撤退する。残る3万5000〜5万人はとどまるが、イラク治安部隊の教育訓練、米外交官や米国が実施中の復興支援事業などの護衛に当たるほか、イラク治安部隊が実施する対テロ作戦の支援を主任務とする。 大統領はまた、今年1月に発効した米国とイラクの地位協定で取り決められた「11年末までの米軍の全面撤退」を順守すると述べた。 これにより、オバマ米政権は、イラクからの米軍引き揚げで財政負担の軽減を図ると同時に、旧支配勢力タリバンの復活で対テロ戦争の主戦場と化したアフガニスタンに戦略の重心を移す。米政権は、今年夏までに軍部隊約1万7000人をアフガンに追加派遣する方針を示しており、その後もさらに増派する見通し。 イラク撤収期限について大統領は、「就任から16か月」を公約に掲げていたが、早期撤退による治安悪化を懸念する国防総省の意向を受け入れ、公約より3か月遅い、「同19か月」となる10年8月に期限を設定した。 一方、大統領は、「イラクの未来は中東全域の将来と不可分だ」と述べ、イラクおよび中東の安全保障体制の確立に向けた新たな地域的枠組みの構築を提唱。米国としても、前政権が敵性国家と位置づけたイランやシリアを含む中東各国との連携を深める「包括的関与戦略」を進める方針を明らかにした。 大統領はまた、ライアン・クロッカー駐イラク大使の後任に、ブッシュ前政権下で北朝鮮の核開発問題をめぐる6か国協議の首席代表を務めたクリストファー・ヒル国務次官補を任命することを明らかにした。 ◆大統領演説の骨子◆ (2009年2月28日11時43分 読売新聞)
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