北朝鮮のミサイル、「着弾防ぐのは当然」と防衛省幹部北朝鮮がミサイル発射を準備している問題で、日本政府は、北朝鮮が9日に発表した「迎撃は戦争を意味する」とする声明にかかわらず、日本に落下する場合はミサイル防衛(MD)システムで迎撃する方針だ。 防衛省は北朝鮮が「戦争」を公言した意図を「虎の子の核兵器やミサイルが無力化されるのを恐れ、日米がMDを使わないようけん制している」と見ており、「日本への着弾を防ぐのは当たり前だ」としている。 北朝鮮は人工衛星打ち上げと主張しているが、打ち上げロケットと弾道ミサイルは装置がほぼ同じで、河村官房長官は9日の記者会見でも、「地域の安定、平和を損なうもので自制を強く求める」と改めて語った。 自衛隊法はミサイル等が日本の領土・領海に落下する場合は破壊できると定めており、政府は「ミサイル等」にはロケットや人工衛星も含むとしている。迎撃の中心はスタンダード・ミサイル3(SM3)を搭載した海上自衛隊のイージス艦だ。米国の早期警戒衛星から探知情報を受けてレーダーで追尾し、弾道などから日本に落下する恐れがあると判断すれば、SM3を使って大気圏外で破壊する。撃ち漏らせば、全国6か所に配備された地対空誘導弾パトリオット・ミサイル3(PAC3)が迎撃する。 ただ、北朝鮮は今回、日本の領土や領海をはるかに飛び越える長距離弾道ミサイルの発射準備をしているという観測がある。日本に落下する恐れがない場合は迎撃する法的根拠もない。 技術的にも、日本のMDは射程1000キロ程度の中距離弾道ミサイルが対象で、迎撃可能な最高高度も300キロ程度と見られる。米本土などを狙って1000キロ近い高空を飛ぶ長距離弾道ミサイルの迎撃は困難だ。 1998年、北朝鮮の長距離弾道ミサイル「テポドン」は、日本上空を通って三陸沖の太平洋に落下した。今回も落下の危険がなければ、上空を通っても迎撃は見送ることになりそうだ。 (2009年3月10日01時45分 読売新聞)
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