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韓国、対北朝鮮防衛を転換…奇襲・侵入最重視

 【ソウル=竹腰雅彦】韓国政府は、海軍哨戒艦が北朝鮮の魚雷攻撃で沈没した事件(3月26日)を受け、北朝鮮の通常戦力による奇襲攻撃や局地戦といった新たな脅威に対応するため、防衛体制見直しに本格着手した。

 国防省が6月30日に財務当局に示した来年度の予算要求や、6月下旬、国会に提出した報告書などから明らかになった。見直しは、魚雷による奇襲攻撃という想定外の事態を受け、国防政策を転換し、北朝鮮の軍事行動を抑止する手段の再構築を目指すもので、日米などの防衛戦略にも影響を与えることになる。

 韓国国防省が6月21日に国会に提出した報告書は、李明博(イミョンバク)政権が昨年6月に発表した「国防改革基本計画」に盛り込まれた「目標」を「再設定する」と表明。備えるべき脅威の中で最大のものは、これまでの「(北朝鮮との)全面戦争、潜在的脅威」でなく、「(北朝鮮の)侵入・局地的挑発」であると、大きく転換した。

 「潜在的脅威」とは、将来的に北朝鮮の脅威が低下する一方、北東アジア地域で中露や日本の軍事的影響力が拡大することを指すもので、盧武鉉(ノムヒョン)前大統領時代に設定された。新方針は、この考えを一掃、北朝鮮の潜水艦や特殊部隊の攻撃に対する備えを最優先する考えを示したものだ。米韓首脳が6月、米軍から韓国軍への戦時作戦統制権の移管時期を3年7か月延期することで合意したのも、北朝鮮による脅威に対する韓国軍の監視・偵察能力は不十分との認識が背景にある。

 国防省によると、来年度の予算要求額は今年度比6・9%増の31兆6100億ウォン(約2兆2722億円)。このうち、新装備導入などに充てる「防衛改善費」は同9・4%増の9兆9600億ウォン(約7159億円)。軍関係者によると、事件で弱点をさらけ出した艦艇の水中音波探知機(ソナー)や高性能映像監視システムなどの改善も含まれる。

2010年7月2日03時03分  読売新聞)

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