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シリア非難決議は廃案、露中が拒否権…安保理

 【ニューヨーク=柳沢亨之】シリアのアサド政権による反体制派弾圧を巡り、国連安全保障理事会は4日(日本時間5日)、アサド大統領の退陣などを求めたアラブ連盟の主張を支持する内容のシリア非難決議案を採決したが、常任理事国のロシア、中国が拒否権を行使し、廃案となった。

 昨年3月以降、市民ら5000人以上が殺害されたシリア問題で露中の拒否権行使は10月に続き2回目。今後、シリア情勢の一層の混迷を招くだけでなく、安保理がまたもや分裂し、機能不全に陥る事態となった。

 決議案は欧米やアラブ諸国などが共同提出し、露中以外の13理事国が賛成した。決議案は、シリア当局と反体制派の双方に暴力の即時停止を求め、アラブ連盟が1月に採択した行程表を「全面支持する」と明記。3週間以内にシリアの決議違反が確認された場合、「さらなる措置を検討する」と制裁の可能性に触れる内容だった。行程表は、アサド大統領から副大統領への権力移譲や挙国一致内閣の樹立、自由選挙実施などを要求した。

 これに対し、ロシアは「シリア内政への干渉」を理由に反対し、「バランスが悪い」などと決議案を批判、中国もこれに同調した。チュルキン露国連大使は4日、拒否権行使後、決議案を主導した欧米側がシリアの「政権転覆を求めている」と批判した。

 欧米側の反発も激しく、米国は露中の拒否権行使で「吐き気を催す」(ライス国連大使)と異例の表現で非難し、「アサド(大統領)の残虐行為を食い止める最後の機会が否定された」(同)と述べた。フランスも「安保理の行動を組織的に妨害している」(アロー大使)と露中を非難した。

2012年2月5日19時25分  読売新聞)

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