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折れた電柱や樹木散乱、五輪妨害狙う?…16人死亡の新疆テロ

新疆ウイグル自治区での爆破事件後、北京の天安門広場には普段よりも多くの警察官らの姿が見られた(4日午後)=大野博昭撮影

 【北京=佐伯聡士】新華社電によると、中国西北部の新疆ウイグル自治区カシュガルで4日午前8時(日本時間同9時)ごろ、国境警備に当たる武装警察部隊が襲撃を受け、武装警官16人が死亡、16人が負傷した。

 犯人は2人で、間もなく逮捕された。

 8日に開幕する北京五輪の妨害を狙ったテロの可能性が高く、中国政府は事件の背景を詳しく調べるとともに、開会式に向けて、警戒をさらに強めている。

 地元の公安当局は、同自治区の分離・独立を目指す勢力で、中国などがテロ組織と認定する「東トルキスタン・イスラム運動」が「8月1日から8日の北京五輪開幕までの間にテロ攻撃を計画している」との情報を得ており、テロリストによる攻撃との見方を示した。

 当局の調べによると、武装警官が早朝訓練のジョギングで部隊敷地から約200メートル離れたホテルの前を通りかかった際、警官の列にダンプカーが突入。通り脇の電柱に衝突して停止した後、車から降りた2人が、複数の自家製爆発物を投げつけて爆発させた上、武装警官にナイフで切りつけた。

 武装警官14人が現場で即死し、2人が病院に運ばれる途中で死亡した。

 新華社電は、逮捕された2人の性別などを伝えていないが、1人は脚を負傷したという。現場の道路には血痕が残り、折れた電柱や樹木が散乱するなど生々しさを物語っていた。付近では爆発物5個の破片が見つかった。

 中国では、7月21日に雲南省昆明で16人が死傷する路線バスの連続爆破事件が起きたばかり。事件後、当局は、空港や鉄道駅、路線バスなどで乗客の手荷物に対する安全検査を徹底するなど、首都・北京を中心に全面的なテロ警戒態勢に入っていた。

 新疆ウイグル自治区では、分離・独立を求めるイスラム過激派勢力の活動が活発化しており、当局はテロ活動の封じ込めに乗り出していた。

 昆明のバス爆破事件では、「東トルキスタン・イスラム運動」と同一組織とみられる「トルキスタン・イスラム党(TIP)」を名乗る組織が犯行声明を発表。

 その上で「これまで使ったことのない戦術で中国の中心都市攻撃を試みる」などとテロ攻撃を警告。中国当局は、声明に関する情報収集を急いでいた。

 新華社電によると、当局は、今年1月、同運動の指令を受けたテロ組織メンバー10人を五輪を狙ったテロを計画していたとして拘束、3月にも旅客機のテロ未遂事件で男女3人を拘束。新疆ウイグル自治区の区都ウルムチの当局は、今年上半期に、五輪破壊を狙った五つの暴力・テロ組織を摘発し、「テロ容疑者」82人を拘束したとしている。

2008年8月5日00時03分  読売新聞)

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