<速報> 測位衛星「みちびき」3号機打ち上げ
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    講談社

    新聞社がネットメディアのためにできること…講談社

    前編から続く)

    編集長を社外から抜てき

    • 「自己否定からの改革を進めている」
      「自己否定からの改革を進めている」

    ――自己否定から始めた改革とは何ですか?

     この2年で、女性向けの「ミモレ」、男性向けの「FORZA STYLE」という二つのメディアを立ち上げたんです。実はこれらは、いずれも外部から来た編集長で運営しているんですよ。FORZAは干場義雅さんで、ミモレが大草直子さん。それぞれがほかの出版社で育った人で、テレビでも活躍していた人です。

    ――それは講談社の今までのスタイルではないんですか?

     違いますね。新聞社の論説委員やテレビのプロデューサーって、メディアにとって聖域じゃないですか。その聖域を、生え抜きではない、あるいはまったくの他業界から持っていくのは、ある意味での自己否定かなと思います。編集長も同じですが、本当にその時代に合った適切なコンテンツ、メディアを運営したり作り出せる人が、社内にいるのか、という話です。

    ――いなければ、社外や業界外からでも入ってもらう必要があるということですか。若い人の転職ならまだしも、新聞業界の外から編集幹部に人材を抜てきするのは、なかなか難しそうですが。

     影響力のあるブロガーとか、ネット上でユニークな方とプロの記者との協業によるメディアは、誰もが見てみたいと思いますよ。もちろん、その両者の間にはファイアーウォールというか、ものすごく高い壁があると思います。朝日新聞は「ウィズニュース」で、ソーシャルに近いところに降りたメディアを試みているように思います。プロの編集者と、ネットのライターが一緒に協業することで、プロの重みも増すというのもありますしね。

    ――排除の理論だけではやっていけないということですか?

     我々にも、速報メディアとしての週刊誌がありますが、1次情報としてはSNSは本当に速いですよね。パリの新聞社が襲われたテロ事件ですとか、福岡の道路陥没事故を、どのメディアが最初に伝えたかというと、一般人ですよ。ソーシャルを使って。その前提であるならば、いい関係は築けると思いますね。その中には、海外のように優秀な編集者になる人もいるかもしれません。

    読者と編集者の距離短く

    • 「これまでの育成手順を変えていくこともあり得るのか?」
      「これまでの育成手順を変えていくこともあり得るのか?」

    ――読売新聞に限らず新聞社は、ちゃんと自社の入社試験を突破してもらって、しっかり記者教育をして、長い年月をかけて一人前に育て上げるという前提があります。その手順を踏まないと、社の責任ある立場は任せられません。そういう感覚がどうしてもありますが、そこまで変えていく時代だと思いますか?

     逆の立場で言うと、ソーシャルで活躍しているブロガーの方は、マスメディアとか、プロの編集者とかと何かをしたいという気持ちはあると思いますよ。私も参加しているJIAA(日本インタラクティブ広告協会)の部会で、ネイティブ広告ハンドブックを会員社や広告主向けに作ったんですが、予想を超えて、フリーのライターさんや一般の方々の興味関心を呼び起こしました。(パンフレットはこちら

    ――内容が結構難しいと話題にもなりましたね。

     その現象を見れば、読者と編集者の間にある壁や意識の差は、ソーシャルやデジタルの中で狭まっているんじゃないでしょうか。ツイッターの中で一般人とプロの編集者とで議論が起きたりしているのは、フラットな証拠ですよ。

    ――今まではマスコミと一般を区別していたが、彼らもただ記事を読むだけの存在ではなく、時にはプレイヤーになりうる存在になっているので、そこの力は、僕らが取り込んだほうが有利なのでは、ということですよね。

     今までのような、送り手と受け手というよりは、双方が送り手であり受け手でもあるという状況の中で、編集者がリーダーシップをどうとるかだと思います。ソーシャルメディアや分散するプラットホームを見越したうえで、編集者がしたたかにリーダーになれればいいなと思います。

    2016年12月27日 12時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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