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    C CHANNEL

    デジタル時代の法制度…C CHANNEL(後編)

    中編から続く)

    ブランド価値の異なる媒体を

    • 「ブランド価値が違う別媒体を作るのもあり」
      「ブランド価値が違う別媒体を作るのもあり」

    ――メディアの別ブランドとは、どういうイメージですか?

     例えば飛行機でいうと、LCCがあって、今はもう若い人はANAとかJALより、そちらを利用する人が増えてきているようですね。ブランド価値が違う、別媒体を作るのもありかなと思います。

    ――そういう意味では僕らも動画にチャレンジし、今までの読売新聞が提供してきた素材とは一味違うものを提供していきたいと考えています。C CHANNELでは自社で一日に何十ものコンテンツを量産している。決して社員の数も多くない中で、よく効率的にできるなと驚くばかりです。

     確かに、今はずいぶん量産できる体制ができました。あとはアプリで編集できるツールを作りましたので、撮って、スマホで編集して、アップできるようになりましたね。

    キュレーションの誕生は必然?

    • 「2016年は本当に大きな年だった」
      「2016年は本当に大きな年だった」

    ――さて、先ほども話題に出ましたが、2016年という年は、ネット広告の世界で言うと、本当に大きな年でした。人によっては最悪の年と言っています。フェイクニュースも世界で話題となりました。日本ではDeNAの問題が起き、森川さんの古巣のLINEも「NAVERまとめ」が問題視されました。森川さんの今の立場だと少し距離がありますし、C CHANNELに問題が波及することはないと思うんですが、同じネットメディアとしてどう見ていましたか?

     今までの法律の概念が適応しにくい領域が、これまでもネットメディアには存在していたと思います。常に時代の変化とともに新しいテクノロジーが出てきて、従来の法律の中にはそれに適応できないものがある。しかし、新しく生み出されたサービスには価値があるから、みんなが使うようになり、そのことによって技術とサービスが広がる。そうした歴史を繰り返してきました。だから今回の問題も長期的に見ると、起こるべくして起こったことだとは思います。

     ただ一方で、問題は問題として認めながら、ちゃんと法制度に生かそうとか、前向きな行動をすべきだったんじゃないかと分かっていながら、気づかないふりをしていた。それは残念だと思います。

    ――実際に法が追いついていないと感じているんですか?

     キュレーションは必然的なものだと思っています。情報量が多くなると、それを整理する存在が必要になります。それが、「検索」の次のサービスになると思って「NAVERまとめ」を立ち上げました。一方で、キュレーションという概念と、他人のデータを勝手に持ってきてコピーして使うのとは、まったく意味が違うと思います。他人の音楽を自分のものにしてデビューするのと同じことですから。著作権法に違反するので、厳しく取り締まるべきだと思うんです。それを知っていながらやってしまったのが、問題だったのではという認識ですね。

    ――「NAVERまとめ」は森川さんご自身のアイデアだったんですか?

     部下のアイデアなんですが、会社としてやった必然性がそこにはありました。

    ――そのサービスが他人の著作権の侵害をするとはまったく想定外だった。むしろネットの中に情報が処理できないほどたくさんあるので、それをうまくみんなに整理して見せる、有効なサービスだと考えていたんですか?

     実際、まとめているだけなんですよ。コピーして一個のメディアを作るというよりは、トピックだけをまとめて、本来の記事に飛ばす。つまり、リンク集なわけですよね。

    ――当初はそういう運用だったのが、問題が起こっているということは、だんだん形が変わってきたということですか?

     たぶん、ユーザーの使い方が変わっただけだと思います。最近のことは詳しくわかりませんので、正確には把握できていませんが。

    ――「NAVERまとめ」の仕組みをユーザーがいろいろと利用しているうちに、ゆがんだ使われ方をしたということですね。

     もともとは、「ウィキペディア」みたいな存在だったんです。ウィキペディアはある意味、情報もあるが、リンクもあるということで、情報の辞書みたいなものを作っているわけです。最初は管理体制できていたけれど、情報が膨大になると、管理しきれなくなった側面が、正直あったのではと思います。

    2017年02月28日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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