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    ヤフー

    プラットフォーマーとしての責任…ヤフー(中編)

    前編から続く)

    故意のステマは一発アウト

    • 「故意にステマをやっていることがはっきりしたら解約」
      「故意にステマをやっていることがはっきりしたら解約」

    ――PVだけを狙い始めると、コンテンツがゆるくなるというお話でしたが、「ゆるい」というのはどういうことでしょうか? PV欲しさのあまりに扇情的な記事が出たり、コストを下げるために品質の悪い記事を載せたりするということでしょうか。あるいは、宣伝であることを巧妙に隠したステマ記事も指摘されているのでしょうか。

     巧妙に隠されたステマ記事をあぶりだすのはなかなか難しいと思います。たとえばグルメの記事で、本当に編集者や記者が「面白くて、新しいスタイルだ」と感じたり、「この店が本当においしい」と思ったりして取材するケースもあるでしょうし、実は裏側で記事にスポンサーがついているケースもあるでしょう。これを見抜く技術はありますか?

     非常に難しいと思っています。過去には(広告セールス用の)媒体シートに、「こちらのサイトに記事を載せたい場合はいくら」という情報が出たこともありました。そういう情報が流れてくるんですね。

    ――確かにありました。割とメジャーなサイトですら、そこに広告でなく、記事を載せる場合の価格表をPR会社が作っていて、こんなにステマが公然と行われているのかと驚いたことがあります。それを週刊誌がすっぱ抜いて、業界が大騒ぎになりました。そうしたケースでは、ヤフーサイドの対応はどうなるんですか?

     黒とわかった時点で一発アウトです。つまり、故意にステマをやっていることがはっきりしたら解約です。(PR会社が無断で行っているケースなど)故意ではないケースもあると思いますが、価格表のように、商品として故意にセールスされて、それを運営しているとなると、厳しいですね。もちろん話し合いは行いますが、何回か話し合いを行ったうえで契約終了ということはありえます。

    支払い方や運用から問題が発生

    • 「記者教育を他社に委ねると、変な記事がもぐりこむ可能性がある」
      「記者教育を他社に委ねると、変な記事がもぐりこむ可能性がある」

    ――なるほど。ところで、ヤフーとコンテンツのやり取りをしているパートナー企業は何社くらいあるんですか?

     結構変動があるんですが、オフィシャルには約250社350媒体と言っています。読売新聞社だと、「読売新聞」「ヨミドクター」「ヨミウリ・オンライン」の3媒体となります。

    ――それだけの媒体があって、毎日4000本くらいの記事が掲載される。怖いといえば怖いですよね。つまり、信頼性をある程度、他人にゆだねているところがあるわけです。読売新聞であれば、自社の記者が書いた記事や、自社の編集者が編集した記事を載せているので、社員教育をしっかりしていれば、変なことが起きる確率を相当程度下げることができると思います。ヤフーの場合は、それを別の会社に委ねている部分があるので、ちょっと気を抜くと、変な記事がもぐりこむ可能性があるのではないかという気がします。

     そうですね。先ほど申し上げた通り、PVと連動したような支払い方や広告売上と連動した支払い方など、そういった仕組みから発生する問題がひとつにはあります。あとは運用と運営ですね。どういう風にして、問題のある記事を排除していくかというチェック体制が必要です。

     しかし、PV欲しさ、人気欲しさで、問題のある記事を作ってしまうという構造があるのなら、むしろそんな記事がPVを集められないシステムを作っていかないといけません。これは、テクノロジーを駆使したり、人海戦術を使って人の目で実践するしか、ないかもしれない。今も非常に地道なこととの組み合わせを行っています。

    2017年03月21日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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