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    メディア環境研究所

    再評価される新聞の価値…メディア環境研究所(中編)

    前編から続く)

    淡々と情報を処理する若者たち

    • 「彼らは楽しそうに見えない。淡々と情報処理をしているようだ」
      「彼らは楽しそうに見えない。淡々と情報処理をしているようだ」

    ――女性のヘビーユーザーは、寝る前に長時間にわたってスマホを見ていました。その間、動画から漫画、ゆったりしたBGMへとだんだん接するソフトを変えていきながら、自然とリラックスするモードに自分自身をコントロールしているように見えました。それを無意識にやっている。

     あとで彼女にインタビューしたら、だいたいいつもそういう順番みたいですね。最初はおもしろ動画を見て、ユーチューバ―のヘアメイクなんかを見て、そのうち、好きなアニメなんかを見て、寝落ちする。

    ――僕も寝る前にSNSをチェックするというのが最近のパターンですが、あっという間に眠くなります。1時間くらい見ているのかな……。目が疲れますね。2時間、3時間とスマホの画面を見続けるのは、結構きついと思います。

     彼らは若いですから。

    • 「意識の変化が調査にも影響があった?」
      「意識の変化が調査にも影響があった?」

    ――今回の調査で明らかになったことは、ヘビーユーザーはスマホのこういう使い方をしているということだと思います。ここまでヘビーではない人はどうでしょう?

     今回、「チェーンビューイング」「サイマルビューイング」というキーワードを出しました。チェーン(鎖)のように、連鎖的にどんどん情報に接するとか、サイマル(同時)に複数の情報に接するとか、そういう情報収集の態度が少なからず生まれているのかなと思うんです。

     ただ、注意すべきは、そういう自分の姿を客観的に見た時に、「(自分は)これでちゃんと見ているのかな」と、反省までは行かないものの、(自分の態度に対する)驚きや気づきみたいなのがあった。

     こういう密着調査をやってみて気づいたことなんですが、あんまり楽しそうに見えないんです。淡々と情報処理をやっている印象を持ちました。スマホがワッとブームになった2010~12年あたりはもっと高揚感があって、みんな「きゃっきゃ」しながら、ラインでスタンプを交換したり、楽しげにやったりしていたと思うんです。でも、今はそういう姿じゃなくて、動画見ながらSNSのメッセージが入って、ホームボタンを操作して返事して、動画に戻るという。淡々と処理しているという感じですね。

     ――昔は情報処理そのものが楽しかったのに、今はそうでもなくて、メッセージが来たら返すけれど、決してのめり込んでいない。そうした意識の変化が、今回のメディア意識調査にも影響している部分がありましたか?

     そうですね、それが先ほど指摘した、生活者が持っている4マス媒体へのイメージ変化にも影響していると思います。今まではマス媒体のイメージがどんどん小さくなっていました。それが16年から急に変わって、全部ではないですが、総量が回復する項目が出てきました。

    2017年06月14日 12時05分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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