文字サイズ
    ビジネス・インサイダー・ジャパン

    ネットメディアと新聞が目指すもの…浜田敬子氏(後編)

    前編から続く)

    「ニュースは読者が握るもの」

    • 「ニュースを握っているのは、メディアではなく読者」
      「ニュースを握っているのは、メディアではなく読者」

    ――世間の空気の切り取り方として、新聞には新聞のやり方がある、というご指摘でした。でも、今は時代の空気を的確に捉えることも必要だと思います。例えば、「保育園落ちた日本死ね」のような問題は、新聞でも雑誌でもなく、SNSが火をつけたわけです。それは、多くの若い女性がSNSのあの一言が()に落ちたので拡散したわけですよね。僕らメディアが関与していないところでニュースができていく。この事実をどう総括すればいいのでしょうか?

     実はあの時も、アエラの反応はすごく早かった。Twitterを見たママ記者が「取材したい」とすぐに取り上げました。でも、新聞は比較的遅くて、民進党の山尾志桜里さんが国会で質問してからだったと思います。

    ――多くの新聞がそうだったのではないですか?

     そうですよね。でも、それではこの、変化の速い時代をなかなか反映しにくいのでは、と思います。国会で取り上げられれば記事にしやすいのでしょうが、「たった一人のつぶやきを記事にしていいのかな」と、思う気持ちもわかります。でも、そこは勇気を出すことが必要かもしれません。

    読者と壁打ちしながらニュースを作る

    ――ニュースの価値が変わってきたということでしょうか?

    • 「メディアが関与しないところでニュースができていく」
      「メディアが関与しないところでニュースができていく」

     今や、ニュースを握っているのはメディアではなくて読者だと思います。だから、うちの記者にも「私たちがニュースだと思うのはおこがましい」と言っています。記者には「これってニュースですかね」と聞かれることもありますが、「ニュースかどうかは、出してみようよ」と答えています。「私たちは読者と壁打ちしながらやっていくんだよ」と。あるニュースを出した時に、多くの人が読んでくれれば、読者の中に共感が広まったということで、そのニュースの価値は高い。

     今まではメディア側が「これはニュースです」「これはニュースではありません」と選別していた時代だったと思うのですが、「こんな声がありますが、みなさんはどう思いますか?」と投げかけをしていったらどうでしょう。

     もちろん、すべての記事の価値を読者が決めると言っているのではなくて、記事のタイプにもよります。例えば、働き方についての記事は、読者にボールを投げた方がより現実に起きていることをつかめます。

    2017年08月29日 11時15分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    PR情報
    PR
    今週のPICK UP
    PR
    今週のPICK UP

    目力アップ♪

    疲れをほぐして、イキイキと!