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笑顔に国境なし
フィリピン人介護士急増中「心が満たされる仕事ができます。今の仕事が一番いい」。今年の5月から東京・墨田区の特別養護老人ホーム「たちばなホーム」で介護職員として働く、日本人と結婚した在日フィリピン人の常盤ニコリンダさん(46)はほほ笑んだ。忙しく動き回り、お年寄りの耳元に口を近づけ、ニコニコ顔で声をかける。話しかけられた方にも自然に笑みが浮かぶ。 ニコリンダさんは、フィリピン・セブ島の出身で7人きょうだいの長女。12歳の時父親を亡くし、家計を支えるため様々な仕事をした。20年ほど前、興行ビザで来日し、故郷の家族のため仕送りもしてきた。7月からはホームの契約職員になり、「天職だ」と燃えている。 昨年9月、在日フィリピン人を対象とした介護講座「ヘルス・ケア・サポート・ハクビ渋谷校」が開校した。現在、ホームヘルパー2級の取得を目指して男女12人(うち男1人)が受講。これまでに104人が資格を取得している。 同校1期生の西村アーリンさん(30)は、今年1月から東京・八王子市の永生病院(安藤高朗理事長)に介護職員として正式採用された。一緒に働く職員も彼女の働きに刺激され、意識が高まっているという。同病院の宮沢美代子看護部長は、「地味な仕事を熱心にする」と感心しきりだ。 日本の少子高齢化は進む一方。介護士や看護師の不足が心配されることから、昨年11月に日比間で自由貿易協定(FTA)の話し合いがまとまり、人材受け入れの方向が決まった。外国人が日本で介護士や看護師になるには資格や言葉の壁もある。だが、現場のフィリピン女性は、介護や医療の前線で、貴重な戦力になっているようだ。 カメラ・ペン 大久保忠司 (2005年11月2日 読売新聞)
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