中国 中古品買い切り
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| 国内で買い取られ、輸出を待つ大量の中古ピアノ。中国向けの輸出も伸びている(大阪府岸和田市のタケモトピアノ・ロジセンターで) |
経済成長がめざましい中国。東京・秋葉原の電気街で新製品を物色する中国観光客の姿は珍しくないが、その旺盛な“国家的物欲”は日本の中古品市場にも及んでいる。
「午前中だけで20台買った。1億円ぐらいかな」。今月20日に横浜市で開かれた中古建設機械のオークション会場で、香港の輸入業者・張永細さんが満足げに笑った。急速な自動車の普及に、2年後の北京五輪。道路整備が急務の中国では、建設機械が売れまくる。「種類は問わない。あるだけ買う」。景気の良い言葉がぽんぽんと口をつく。
主催の小松クイック(同市)によると、中国向け落札台数は一昨年からオークションのたびに倍増、今年は成約台数の4台に1台を占めるまでになった。
豊かで教育熱心な家庭が多い上海、北京など都市部では、子供にピアノを買い与える親が増え、「ヤマハ」「カワイ」の中古品の人気が高い。価格は中国製の新品と同程度なのに、メンテナンスがしやすくブランド力もある。格好のステータスシンボルだからだ。
一方、日本国内では、70〜80年代から爆発的に売れたピアノを「代わりに介護ベッドを置きたい」などと手放す例が増えている。中古買い取り・販売最大手のタケモトピアノ(堺市)の竹本功一会長は「中古ピアノの輸出先は物を大切に使う欧米が中心だが、中国向けの需要が年々増えている。まだ年間1000台以下だが、これから大幅に伸びるだろう」と期待する。
スキー道具も同様だ。スキー人口の減少でレンタル用スキーが余っている国内に対し、中国ではこの数年、スキーに挑む人が増え、上海や北京では屋内スキー場も開業した。
中古スキーセットを扱うニュー・ディール(山梨県韮崎市)には、中国から「あるだけ売って」と注文が来る。「スキー場の指導員がまだハの字で滑る段階」とあっては、〈お古〉で十分のようだ。
中古品でも、この活況。13億人の燃える購買欲に全世界が熱い視線を送るのも、むべなるかな――。
カメラとペン 小西太郎




