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“ヒカリ”に脚光防犯 睡眠・発達障害 集中力UP…
東京・荒川区の西日暮里駅近く。物寂しい夜のガード下の駐輪場から、家路を急ぐ人が自転車を押して出てくる。その姿を追うように広がる防犯灯の青い光。人の心を静める効果があるという青色を、犯罪抑止に役立てる新たな試みだ。 発端は、6年ほど前、英国・グラスゴーの路上に取り付けられた装飾用の青色蛍光灯。設置後まもなく、周囲で発生していた強盗や窃盗が減り、注目された。 日本では昨年6月、奈良市内の自治会が警察の呼びかけで青色防犯灯を初導入し、続いて奈良県内42か所に設置された。うち23か所で夜間の犯罪発生件数を調べたところ、38%も減少したという。 同県警生活安全企画課の二滝享司・犯罪抑止対策室長は「青色防犯灯だけで犯罪が減るわけではなく、地域住民の防犯活動との併用が重要」と言うが、上々の効果に設置の動きは拡大。東京では今年5月、荒川区が荒川警察署と共同で試験的に2か所に設けた。 防犯の世界に限らず、最近、光の効用にさまざまな形で光が当たっている。 光と睡眠の関係を研究するのは、松下電工(大阪・門真市)。夜間でも強い照明などを浴びることが多い現代生活では、眠りのリズムを調整するホルモンのバランスが崩れて睡眠障害を起こすことがあると言われる。同社の狙いは、ホルモンへの作用を少なくする照明の開発。研究員の野口公喜さん(36)は「不眠のつらさを緩和できる有力な方法となる可能性がある」と話す。 発達障害の人が利用する島田療育センター(東京・多摩市)では、多様に輝く光と音楽、香りなどを併用する感覚刺激法を取り入れている。「楽しむことで集中力が増し、主体性を引き出せる。光の役目は重要」と同センター臨床心理士の鈴木清子さん。 「おおわだ保育園」(大阪・門真市)が大学と共同研究を進めるのは、ライトテーブルを使ったブロック遊びだ。暗い部屋の中で輝くブロックに、子どもたちは普段以上に集中するという。馬場耕一郎園長は「普通のブロックは数分で飽きるのに、光るブロックなら何時間でも遊ぶ」と驚きの表情を見せる。 多くの可能性を秘める光に、時代の闇を払う期待がにじむ。 カメラとペン・小林武仁 (2006年9月13日 読売新聞)
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