音のパラリンピック
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たった1本の指があれば弾ける。指がなくても、ひじを使って奏でることができる。耳が聞こえなくても、体が動かなくても――。
さまざまな障害を持ったピアニストの国際大会「第2回ピアノパラリンピック」が来年9月、カナダ・バンクーバーで開かれる。30か国が参加、日本からは約130人が出場を予定している。「障害があっても指導の仕方で才能を豊かに伸ばしてやることができる。世界の舞台をめざすことで夢を持つことができれば」。大会の提唱者で、日本障害者ピアノ指導者研究会の迫田時雄会長(71)はこう話す。
大会では、障害の程度に関係ない課題曲と、障害別に自由曲を演奏する二つのコースがあり、重複して出場することができる。独創性や弾き方の工夫も重要な審査の対象となる。
「ピアノは10本の指を使って演奏する」。目を閉じて、奏でる音に耳を傾ければ、そんなイメージが崩れ去っていくのを感じる。今ある機能を生かして鍵盤に向かい、挑む姿はたくましい。
写真と文 守屋由子(6月11日〜9月27日取材)
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華やかな演奏を披露する小林淳一さん(香川県小豆島町のオリーブホールで) |
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地元のコンサートなどに引っ張りだこの松谷優希さん。得意の「幻想曲『さくらさくら』」(作曲・平井康三郎)を演奏した(兵庫県加古川市のアラベスクホールで) |
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演奏を前に、楽譜を確認する松谷優希さん(兵庫県加古川市のアラベスクホールで) |
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仙台市泉区の会社員、高橋直樹さん(25)は、生まれつき両手や聴力などに障害がある。左手は3本、右手は2本にしか分かれていないが、ピアノ教師の母から指の使い方を習い、今では楽譜通りに、バッハなど多くの曲を弾きこなす(仙台市で) |
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生まれつき左手の指が欠損している大阪府豊中市の山口佳子さん(37)(左)と病気の後遺症で右手首から先が動かないため、左手だけで演奏する神戸市の床次佳浩さん(16)(中央)が連弾に取り組んだ。普段は単独で演奏活動をしているが、曲の幅が狭まってしまうため、2人で右と左をそれぞれ担当し、メリカントの「夏の夜のワルツ」を仕上げた(大阪府高槻市の「ムジカ工房」で) |
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病気の後遺症で右手首から先が動かないため、左手だけで演奏をする神戸市の床次佳浩さん(16)。迫力のある演奏で聴衆をわかせた(香川県小豆島町のオリーブホールで) |
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右手首をうまく使い、力強い演奏をする千葉貴利さん |
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点字の楽譜を使って桑原さんは練習する。左手と右手のパートが小節ごとに交互に書かれており、それがどのように組み合わさっているのかを理解するのが、最も大変だという(岐阜市で) |
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ドビュッシーの「アラベスク」を弾く桑原良恵さん(神奈川県鎌倉市で) |
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コンサートを終えてスタッフらに声をかけられ、思わず涙ぐむ桑原良恵さん。コンサートのたびに多くの人が彼女のファンになるという(神奈川県鎌倉市で) |
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「ピアノパラリンピック支援コンサートin長野」では、多くの障害あるピアニストたちが素晴らしい演奏を披露した(長野市の「メルパルク長野」で) |
(2008年10月1日 読売新聞)



















