今年4月1日、ボートレース若松の敷地内に、新たな子どもたちの遊び場「モーヴィわかまつ」と「グルーンわかまつ」が誕生します。2つの面積を合わせると1万2千平方メートルを超え、子どもたちの遊びと交流の拠点となる広大な施設です。
昨年8月に開催した「こども市長体験会」では、子どもたちから「屋内で遊べる施設が欲しい」「思いっきり遊べる公園を作って欲しい」といった声が多く寄せられました。モーヴィとグルーンは、こうした声に応える、子どもたちが待ち望んでいた新しい遊び場です。
北九州市では、学力向上に向けたアプローチの一つとして、「体験機会の強化」に取り組んでいます。モーヴィには、子どもたちが夢中になれる遊びを通じて、発達に必要な体の動かし方を引き出す工夫が随所に施されています。グルーンでは、運動や自然体験などのプログラムや、季節ごとのイベントを通じて、さまざまな体験の機会を提供していきます。いずれも、「学びながら遊ぶ、遊びながら学ぶ」環境で、子どもたちの成長を力強く後押ししてくれる、ワクワクが詰まった空間です。
また、子どもだけでなく、若い世代からシニアの方々まで、幅広い世代が自然に集い、交流できる地域コミュニティーの拠点となることも期待しています。若松に生まれるこの遊び場が、多くの子どもたちの体験を支え、世代を超えたつながりを育む場として、市民の皆様に末永く愛されることを願っています。
子どもの成長に適した
遊びを提供する「モーヴィ」
ボートレース業界では、BOAT RACE振興会が中心となって地域に開かれたボートレース場とするため、子どもたちが遊べる施設や広場などを整備する「ボートレースパーク化」を推進しています。
ボートレース若松では東スタンド棟前の駐車場を活用し、来場のきっかけづくりや地域貢献を目的として整備を計画し、2022年からの基本設計などを経て24年から2年がかりで工事を行ってきました。
「モーヴィわかまつ」は広さ1,992平方㍍(屋内788平方㍍、屋外1,204平方㍍)。遊びの専門企業・㈱ボーネルンド(東京)がプロデュースし、からだ遊びを通して子どもたちの成長を応援します。
発達段階に応じて「ベビー」「アクティブ」「チャレンジ」の3ゾーンに分け様々な遊具で楽しめます。「プレイリーダー」と呼ばれるスタッフが、子どもの成長・発達に適した遊びを提案し、親子での遊びや友だちとの関わりが自然と深まるようにサポートします。モーヴィ(Mooovi)の名称はイタリア語の「動作」「身振り」を意味する言葉に由来しています。
対象年齢6か月~12歳。定休日(火曜日)を除く年間約310日営業し、利用料は1人300円(税込み)。平日は10~15時に営業し、土日祝日や夏休みなど長期休暇中は80分と100分の入替制で、いずれも予約が必要。
世代間交流ができる
コミュニティー拠点「グルーン」
隣接する「グルーンわかまつ」は世代間交流ができるコミュニティー拠点を目指したもので、広さ屋内外計1万875平方㍍。屋外は広々とした芝生広場をはじめ、遊具、フィットネス、自然体験などのエリアがあり、ジョギングもできます。スタッフが常駐して、子どもだけではなくシニアの方にも健康遊具の使い方をレクチャーします。
屋内施設「パークセンター」(937平方㍍)は、フィットネスや身体を使った遊び、文化的なイベントを開催するほか、地域のイベントにも貸し出します。
遊びや体験を通じた子どもたちの心身の成長からシニア層の健康増進まで、幅広い世代が利用し、利用者同士のコミュニケーションが生まれ、地域のコミュニティー拠点として機能することを目指します。グルーン(Grüün)はドイツ語の「緑」を意味する言葉に由来しています。年中無休。9時30分~20時営業。入場無料。
モーヴィとグルーンが併設されているボートレース場は全国24レース場中4番目ですが、モーヴィとグルーンを合わせた面積(1万2,867平方㍍)は全国最大です。
整備にはボートレースの収益金を活用しています。設計から携わってきた北九州市公営競技局ボートレース事業課の高原秀和・施設整備係長は「ボートレース場に来てもらうきっかけ作りと考えており、気軽に足を運んで楽しんでいただきたい」と期待を込めます。
北九州でも注目される
コミュニティーの場に
ボートレースはコロナ禍でネットでの舟券購入が普及し、全国どこからでも利用できます。若松でも売上額は増加傾向。さらに若松と大村(長崎県)、下関(山口県)では23時までのミッドナイトレースも開催しています。一方で、ボートレースがゲーム感覚になり、ボートレース競走の醍醐味やレースの迫力に触れる機会が減っていることに危機感を感じています。
同市公営競技局総務課の礒部敏靖・庶務係長は「単に遊ぶとか憩いの場になるだけではなく、地域の方が集って、お互いの交流が生まれるコミュニティーパークを目指します。将来的には北九州市の中でも注目されるコミュニティーの場にしたい。オープンに向けてしっかりPRしたい」と決意しています。
収益金を一般会計に繰り出し
イベントの開催
地域貢献へ継続的な取り組み
ボートレース若松は、施設整備のほか長年にわたって地域貢献事業にも取り組んで来ました。
ボートレース事業の収益金は北九州市の一般会計に繰り出しており、1963年度から2024年度までの累計は1,335億円にのぼります。若松区と戸畑区をつなぐ若戸大橋と若戸トンネルの早期無料化実現(2018年12月)や学校トイレの洋式化・エアコン設置、子どもの医療費助成、公園整備など市民生活の充実や利便性の向上に寄与しています。
このほか、ボートレース内のクレカ若松では子ども食堂「くれかきっちん」を毎月開催、ボートレース若松感謝祭などの地域貢献事業を継続的に開催しています。
さらに地元企業と連携し、冠レースの開催や、地元産品を活用して開催した「出張こども大工」などのイベントもにぎわっています。