救急・脳卒中治療に強い病院
社会医療法人協和会
加納総合病院開頭手術と血管内治療に対応し、加納総合病院は脳血管障害の救急患者を24時間365日受け入れ、機械的血栓回収療法ができる「一次脳卒中センター(PSC)コア」施設として大阪市北部地域の人たちの健康を守っている。「脳卒中センター」がある脳神経外科では質の高い脳卒中診療体制を構築。脳卒中に対する啓蒙教育や検診予防についても力を入れている。

【左】
脳神経外科脳卒中センター長
安田 貴哉
京都大学医学部卒業。脳神経外科指導医、血管内治療専門医。2026年より現職。
【右】
脳神経外科主任部長
宮田 至朗
大阪医科大学卒業。札幌禎心会病院等経て2024年より現職。日本脳神経外科学会専門医。
脳神経外科では2026年1月、安田貴哉医師が脳卒中センター長に就任。医師4名による新たな脳卒中診療体制が始動した。加納繁照理事長は「大阪医科薬科大学脳神経外科教室の関連病院として鰐渕教授のご指導、ご支援を頂き頑張っております」と話す。
同科の特徴について、宮田至朗主任部長は「脳血管障害や脳腫瘍、頭部外傷などについて、開頭手術と血管内治療の両方に対応でき、患者さんの状態に応じた最適な治療法を提供できているのが最大の強みです」と話す。
開頭手術は頭皮を切開し、頭蓋骨の一部を開口して患部にアプローチする。脳腫瘍の手術や脳血管バイパス手術などでは開頭手術が第一選択となる。一方、血管内治療は通常、足の付け根などを3ミリ程度切開して脳血管にカテーテルを挿入する治療法。体への負担が少なく低侵襲のため近年は適応疾患が増えている。
「私たちは開頭手術と血管内治療という両方の武器を高い水準で持っているため、難易度の高い疾患もチームでしっかりとした治療ができています。患者さんの年齢、重症度合い、病変の場所、大きさなどによって最適な治療法を選択できることは大きなメリットだと思います」(安田医師)
開頭手術を得意とする宮田医師、開頭と血管内のどちらにも精通している安田医師の二人は、ともに著名な脳外科医・上山博康先生に師事してきた。「自分が諦めたら終わり。だから決して諦めないという熱意と覚悟を学んだ」と安田医師。宮田医師は「技を極め、心の声を聞き、脳外科道を極めていくことを大切にしています。私たちが学んできた開頭手術をここで後進にしっかりと伝えていくのが使命」と力を込める。

脳動脈瘤の治療では、開頭クリッピング術、コイル塞栓術のいずれにも対応でき、病変に応じた治療ができるのが強み
同院は日本脳卒中学会が認定する一次脳卒中センター(PSC)コア施設として年間364件(2025年)の脳卒中救急搬送を受け入れ、麻酔科をはじめ他科とのスムーズな連携を実現。「適切な治療を時間内に届けることができている」と話す。脳卒中の疑い例を早く見つけるため、地域の開業医と同科との専用ホットラインが開設されているのも心強い。
患者家族への支援体制が充実しているのも特徴だ。重症患者対応メディエーターや脳卒中療養相談士が患者家族と医療スタッフの間に立ち、困り事(職場復帰、治療費、代理意思決定など)の相談にのるなど医療スタッフが治療に専念できる環境を整えている。
オフィスが立ち並ぶ大阪市中心部にあるため「脳卒中の患者は40〜50代の働き盛り世代が多い傾向にある」(宮田医師)といい、脳ドック受診を呼びかけている。
「昨年は小中学生にむけた脳卒中を学ぶ体験ツアーを実施しました。家族が脳卒中にならないよう考えるきっかけになったと思います」(宮田医師)。
啓蒙教育と検診予防に力を入れる同院。宮田医師は「子どもから大人まで幅広い世代に訴え、脳卒中の発症を防ぐことで地域社会に寄与していきたい」と話している。

小中学生を対象に行われた脳卒中に関する体験ツアーの様子。手術室などを見学し、みな興味津々

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