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※掲載の肩書は取材当時のものです。

法学部・経済学部50周年を迎えて

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今から50年前の1964年、学習院大学政経学部が分離する形で誕生した法学部と経済学部。時代の流れ、時代の要請に呼応しながら歩みを進めてきた両学部は今年、その軌跡を振り返る意味で様々な記念事業を企画している。グローバル時代を迎えた今、両学部に期待される役割や今後の方向性について、津村政孝法学部長と遠藤久夫経済学部長、そして井上寿一大学長が語り合った。そのインタビューの模様をお届けする。

法学部、経済学部で伝統的に共有される知的財産

——まずは創立以来、50年間の法学部および経済学部の歩みについて、またこれまで行われてきた特長的な取り組みについてお聞かせください。

津村 政孝(学習院大学法学部長)

津村
「学習院大学五十年史」によると、法学部が創立された1964年当時はひとつの学科ごとの学生数が多く、どうしても大教室の使用が増えることから、教員と学生の関係が希薄になることが危惧されていました。実はこうした問題は現在にも通じるところがあります。ある意味、いかにして教員と学生の人間的な接触を図りつつ、可能な限り、多様な形で少人数の演習を開講しようと努力をしてきた50年ではなかったかと思います。
 法学部ではかなり早い時期から“初年次教育の充実”をテーマに掲げてきました。また課外の講座や正規のカリキュラムにおいて、就職に役立つ実践的な講義を提供するべく、昭和の終わりくらいから色々な形で努力してきた経緯があります。例えば、法学科では様々な国家試験を見据えた講義に力を入れています。政治学科では、テーマの発見から分析・検討、その結果を報告・議論し、場合によっては論文にまで仕上げる一連の流れを基礎的な力として身に付けさせようと、1年次から多様な演習を設定してきました。さらに政治学科では2005年に、国際的に活躍できる少数精鋭のエキスパートを育てるFTコースを設置。学部と大学院の5年間が一貫した特別選抜コースのカリキュラムとして、世界に通用する人材を送り出そうと努力しています。

遠藤 久夫(学習院大学経済学部長)

遠藤
現在、学習院大学経済学部は経済学科と経営学科の二学科構成になっています。50年前に設立された当初は経済学科のみでスタートし、それから10年後の1974年に経営学科が開設されますが、その背景には経済成長や経営学そのものの発達がありました。さらに大学院に関しては、1978年に経営学研究科ができまして、翌年に経済学研究科が設置されています。また経済学部ならではの研究活動の場として、1986年に付置機関として設立された学習院大学経済経営研究所(GEM)があります。GEMは経済・経営に関する学術研究のほか、研究会や講演会の定期的な実施、さらには外部からの研究受託や個々の研究者に対する研究要請を行っています。いわゆるシンクタンク機能を持っており、設立以来、その時々の時機を得たテーマで研究活動やシンポジウムなどを行っています。なお現在は、いわゆるワークライフバランスをテーマに研究を行い、その研究成果を書籍やカンファレンスなど様々な形で発表しています。
 経済学部では、従来から少人数教育の重要性を意識し、伝統的にゼミの活動に重きを置いてきました。例えば経済学部には「ゼミナール協議会」という組織があり、学生がゼミの運営を自主的に行うために、各ゼミの代表者を選出し、各ゼミ間の交流活性化を図っています。またゼミは実に多様な形で展開されており、他大学のゼミとの討論会をはじめ、メーカーと協力した商品開発、地域振興への取り組み、フィールドワークなども積極的に行っています。一方、経済学会を通じて、ゼミの活動を学部として金銭的にサポートする仕組みも整っており、他にない特長となっています。

井上 寿一(学習院大学長)

井上
政経学部から分離・独立して法学部と経済学部が創設されたのは、それぞれの学問分野が非常に高度化・専門化し、それに伴って教育スタイルも独自のものになっていったことが背景にあります。それは時代の要請でした。学問体系からくる必然であったようにも思います。他方で、学部独立後も法学部と経済学部は同じ教育研究棟に入っており、両学部の教員がフロアを共有していることもあります。こうした環境は、両学部での教員レベルでの豊かなコミュニケーションや交流を生み出すことにつながっており、そこで交わされるフォーマル、インフォーマルな情報交換はそれぞれの研究と教育に大いに役立っています。この50年の間に、それぞれのいいところを共有する中で学習院大学全体の発展に寄与していく志向がありました。法学部と経済学部という組織を超えたネットワークで共有される知的財産は、大切な伝統となっています。
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