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※掲載の肩書は取材当時のものです。

なぜ女子大学は就職に強いのか

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 少子高齢化に伴う生産人口動態の変化や生産性向上を目的とした「働き方」改革といった社会を取り巻く状況に、第4次産業革命とも言われる人工知能等の技術発展は労働環境の変化、ひいては新卒の就活環境を変え始めている。しかし、学習院女子大学をはじめとする女子大学の就職実績は順調に推移。2019年卒生の就職事情からリアルな就活体験談まで、専門家である増本氏と、内定が決まった学習院女子大学生二人が語り合った。

2019年卒生の就活環境、規模や業種で格差

—— 2019年卒生の就活について概況を教えてください。

増本 全(リクルートキャリア 就職みらい研究所 所長)

増本
リクルートワークス研究所の調査では、今回の大卒求人倍率は1.88倍で7年連続上昇となりました。一般的には、1.6倍以上になると「売り手市場」と言われています。しかし、これを従業員規模別で見ると、300人未満の企業では9.91倍と過去最高、5千人以上では0.37倍と過去最低(計測開始以来)を記録しています。中小企業では採用難が続いていますが、大手企業は依然として難関で、倍率差が拡大する結果となりました。

—— 業種別ではどのような傾向が見られたのでしょうか。

増本
流通・建設業は10倍前後で人手不足の状態ですが、金融業は約0.2倍と非常に低い数値が出ています。大手銀行による事務職の採用縮小が報じられ、主に事務職は人工知能やRPA(ロボットによる業務自動化)の発達で業務の自動化が進んでおり、志望者は減少傾向にあるものの、依然として倍率は高い。2019年卒の就活は、学生がどの業界・どの規模の会社を志望するかで難易度がかなり違っただろうと思います。こうしたなかでも、学生の就職満足度は約83%と高い数値でした。全般的に言えば、第一志望群に合格した人や複数社から内定をもらった人も多く、就活生から見れば良好な結果だったと言えるでしょう。ただ、企業の立場からは内定辞退や入社後離職の増加が予想されるため、採用した学生をいかにして定着させるかが課題になっています。
田邊
就職セミナーなどで「売り手市場」と聞いてはいましたが、実際の就活ではそれを実感することはありませんでした。私は商社の一般職を志望していて30社ほど受けたのですが、常に期待より不安のほうが大きかったように思います。特に大手企業の選考が解禁された6月以降、1日3〜4社の面接を受ける日が2週間ぐらい続いて、スケジュール管理や体調管理が大変でした。でもその分、内定をもらったときはとてもうれしかったですし、頑張ったかいがあったと思いました。
木野
私は3年生のときからIT企業の長期インターンシップに参加していたためか、企業に出かけることにあまり抵抗がなく、就活に際してもそれほど不安はありませんでした。就活では20社ほど受けたのですが、つらかったのは同じような就活をする人が周りにいなくて、あまり相談相手がいなかったこと。IT業界はほかより面接も内定も早くて、2〜5月ぐらいが最盛期でした。
増本
田邊さんは商社の一般職、木野さんはIT企業の総合職で、これらはいずれも学生に人気で倍率が高い難関です。就活時期についても、今回は多くの企業が昨年より早めに内定を出していました。6月1日時点での就職内定率は約68%で、これは例年より早く高い数値。特にIT業界は早かったですね。また、3月から各社の選考プロセスが一斉に行われたり、大手を志望する学生は6月前半に面接が集中するなど、就活を短期間に凝縮して行わなければなりませんでした。この現象は「まっしぐら就活」とも呼んでいます。
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