広告 企画・制作 読売新聞社ビジネス局

日本医師会・日本歯科医師会 合同シンポジウム
  • 健康長寿に必要なこと!―知って欲しい  お口の重要性―

    元気に長く生きる――そんな健康寿命の延伸のためには、体の健康だけでなく口の健康も重要であることが分かってきました。そこで、口と全身の健康がいかに密接に関係しているか、また口の健康を保つ方法など、日本医師会と日本歯科医師会が協働し、各専門家による合同シンポジウムを開催。健康長寿の鍵となる口の健康の重要性について、ぜひ理解を深めてください。

    共催:日本医師会・日本歯科医師会 後援:厚生労働省 協力:読売新聞社

  • 飯島 勝矢先生

  • 沼部 幸博先生

  • 黒瀨 巌先生

  • 小林 隆太郎先生

  • 伊藤 明彦先生

  • 政井 マヤさん

シンポジウム動画

開会あいさつ

講演1

健康長寿 鍵は「オーラルフレイル予防」 健康長寿 鍵は「オーラルフレイル予防」
飯島 勝矢先生
東京大学 高齢社会総合研究機構 機構長/未来ビジョン研究センター教授
  • Profile

    1990年東京慈恵会医科大学卒業、千葉大学医学部附属病院循環器内科入局、東京大学大学院医学系研究科加齢医学講座助手・同講師、米国スタンフォード大学医学部研究員を経て、2016年より東京大学高齢社会総合研究機構教授、20年より同機構教授・機構長および未来ビジョン研究センター教授。

「オーラルフレイル」とは、お口の虚弱をいいます。内科医として高齢者医療の研究に携わる中、10年ほど前に「長く自立した生活を送るためには、病気だけでなくフレイル(虚弱)予防が重要だ」と提唱し、併せて「オーラルフレイル」という概念も生み出しました。「オーラルフレイル」は、健常な状態から明らかな機能障害へと移行する過程の「軽微な衰え」を指し、改善する余地のある状態です。「①歯の数が20本未満 ②硬いものが食べにくい ③むせる・食べこぼす ④口の乾き・口臭がある ⑤滑舌が悪い」という5項目のうち2つ以上に該当する場合は、早期に対応しましょう。近年、食べる・味わう・(体を)守る・話すといった多くの機能を持つ口腔の衰えが、全身にも悪影響を及ぼすことが分かってきました。また高齢者に限らず、若年層でも18.6%、壮年層でも28.3%が「オーラルフレイル」に該当すると報告されています。今後は産官学民が一体となり、さまざまな取り組みを通じて「オーラルフレイル」予防に努め、ウェルビーイングの実現に貢献したいと考えています。

講演2

命をねらう歯周病―全身の健康はお口の中から― 命をねらう歯周病―全身の健康はお口の中から―
沼部 幸博先生
日本歯科大学 生命歯学部 歯周病学講座 教授/日本歯周病学会 前理事長
  • Profile

    1983年日本歯科大学歯学部卒業、87年同大学大学院修了(歯学博士)、同大学助手・講師、米国カリフォルニア大学サンフランシスコ校歯学部客員講師を経て、2005年より日本歯科大学生命歯学部歯周病学講座教授。18年より23年まで同大学学部長、23年より25年3月まで日本歯周病学会理事長。

歯を失う最大の原因は歯周病です。加齢に伴い有病率は高くなり、日本人の約47.9%が進行した歯周病を持っています。歯周病の原因は、歯ぐきや歯に付着するプラークという細菌の塊です。これが歯肉炎を引き起こします。放置すると、歯を支える骨まで侵す歯周炎へと進行し、やがて歯が抜け落ちます。「フロスか死か(floss or die)」という、歯周病と全身疾患との深い関連性を表す言葉があります。歯周病の細菌や炎症物質が口から血流や気管を通じて全身へとまわり、がんや心疾患、脳血管疾患、誤嚥性肺炎といった日本人の死因上位に挙がる疾患や、糖尿病、認知症などの発症リスクを高めるからです。歯周病の予防は、歯ブラシとデンタルフロス等を併用した日々の適切な口腔ケアと、生活習慣の改善です。歯石除去など専門的な処置が必要な場合もあります。ぜひかかりつけの歯科医を持ち、3カ月に1回程度の検診やメインテナンスを受けてください。健康長寿には歯科と医科の連携が欠かせません。互いが協力し合い、皆さんの健康を守りたいと考えています。

講演3

お口の健康を維持するための禁煙のすすめ お口の健康を維持するための禁煙のすすめ
黒瀨 巌先生
日本医師会 常任理事
  • Profile

    1991年慶應義塾大学大学院医学研究科修了。新宿区医師会理事・副会長、東京都医師会理事を経て、2022年より日本医師会常任理事、新宿医師会顧問、23年より東京都医師会参与。

喫煙はがん、脳卒中、心疾患、糖尿病などを引き起こしやすいだけでなく、症状を増悪化させます。口の健康においても同様で、喫煙者の口腔がん発症リスクは非喫煙者の約2倍です。また歯周病についても、喫煙による発症リスクの増加、症状の悪化、治療しても治りにくい難治化が指摘されています。特に高齢者の歯周病は、咀嚼・嚥下機能の低下を招き、低栄養から運動機能障害や認知症のリスクを高めます。
喫煙による関連疾患の医療費負担は大きく、医療経済の面でも社会的な問題となっています。今は保険診療で禁煙治療が受けられるほか、医療費助成を行っている自治体もあります。ぜひ、健康で幸せな人生への第一歩として禁煙を始めてみましょう。禁煙にも人生にも“伴走者”は必要です。それが地域のかかりつけ医であり、かかりつけ歯科医です。私たちが連携することで、皆さんの健康をサポートします。日本医師会では、『禁煙は愛』という冊子を制作したり、5月31日の世界禁煙デーには東京タワーをライトアップするなどの活動を行っていますのでぜひご注目ください。

講演4

誤嚥性肺炎対策における口腔健康管理の意義 誤嚥性肺炎対策における口腔健康管理の意義
小林 隆太郎先生
日本歯科医学会 副会長
  • Profile

    1989年日本歯科大学大学院歯学科研究科博士課程修了。日本歯科大学歯学部附属病院顎変形症診療センター長、日本歯科大学附属病院医療管理室室長併任を経て、2010年より日本歯科大学口腔外科教授、21年より日本歯科大学東京短期大学学長、日本歯科医学会副会長。

健康長寿には口腔の健康管理が必要との認識が広がっています。口腔健康管理とは、歯科医師などによる「口腔機能管理(治療・機能訓練)」、主に歯科衛生士が行う「口腔衛生管理(口腔内クリーニングなど)」、患者さん自身が行う「口腔ケア(歯みがきなど)」の3つです。この重要性は、さまざまな疾病の診療ガイドラインでも指摘されており、なかでも2024年度の「成人肺炎診療ガイドライン」では、肺炎予防として口腔ケアが明記されたほか、誤嚥性肺炎についてもより詳しく説明されました。誤嚥性肺炎とは、食べ物や唾液などが気管に入り込んで肺に炎症を起こす感染症です。嚥下機能の低下や不衛生な口腔環境が主な原因で、予防には口を清潔に保つだけでなく、食事をする姿勢や食べ方にも注意する必要があります。早食い・ながら食いを避け、うなずくように飲み込みましょう。
全身の健康を守るために、生涯を通じて切れ目のない歯科の介入が必要です。生きることは、「食べること」「話すこと」。歯科医療は「生きる力に寄与する医療」であると考えています。

実践紹介

やってみよう! 口腔体操 やってみよう! 口腔体操
伊藤 明彦先生
日本歯科医師会 常務理事
  • Profile

    1983年福岡歯科大学卒業。87年、伊藤歯科医院(熊本県)開業。熊本県歯科医師会理事、常務理事、副会長を経て2019年会長。23年より日本歯科医師会常務理事。

口腔機能の維持に役立つのが口周りの体操です。唇を「ウ~」「イ~」と動かす口の体操や、ほおを膨らませる運動、ほおを舌で内側から押す舌圧訓練、「パタカラ」発声練習、唾液腺マッサージなど、いずれも手軽にできます。ぜひ毎日の習慣にしましょう。

パネルディスカッション

健康長寿に必要なこと―医科歯科連携の重要性― 健康長寿に必要なこと―医科歯科連携の重要性―
パネリスト
飯島 勝矢先生・沼部 幸博先生・
黒瀨 巌先生・小林 隆太郎先生
コーディネーター
政井 マヤさん フリーアナウンサー

政井健康長寿に必要な医科と歯科の連携ですが、その連携にはどのような課題がありますか。

黒瀨まず各地域において医師と歯科医師と顔の見える関係性を築くこと。そして、患者さんが双方に相談しやすい環境を整えることです。

小林全身の疾患に対しても、歯科の関与によって症状を軽減、改善できる可能性があり、医科から歯科への受診を促す制度が整いつつあります。この連携の重要性の認知を、より一層広げていくことも重要です。

飯島医師側から患者さんに、かかりつけの歯科医を持っているか、定期健診を受けているか確認するのも良いでしょうね。

黒瀨医科と歯科との情報共有については、旧来の紹介状もありますが、今はスマホなどを使い、患者さんご自身で体重や検査結果、常用薬などを記録することができます。これを「パーソナル・ヘルス・レコード(PHR)」といいますが、こうしたデジタル活用によって、よりスムーズな連携が可能になると思います。

沼部PHRに入力されたデータや専門用語について、歯科と医科の双方で正確に理解できるよう、互いに共通言語を持つことも望ましいですね。

政井ちなみに先生方は、お口の健康のために普段どのようなことをされていますか。

飯島私はオーラルフレイル研究を機に、3カ月ごとの歯科健診を受けています。口腔リンスやフロスを使って歯みがきをしていても、歯周ポケットが深くなったりしますから。

沼部実は私自身も歯が弱く、かなり苦労をしました。ただ歯周病になっても、治療後にメインテナンスを続けていれば健康な状態を保てます。また、歯周病には必ず兆候があります。歯ぐきがむずがゆい、腫れている、出血するなど異変に気づいたら、早めに歯科にかかってください。

黒瀨口呼吸は口内環境を悪くするので、鼻うがいを実践しています。あと、歯科治療って緊張しますよね。なので、気の合う歯医者さんを見つけることも大事かと(笑)。

小林どんなに疲れていても、寝る前の歯みがきは必ず行っています。お風呂に入らなくても死にませんが、歯みがきを怠れば、眠っている間に誤嚥性肺炎を起こす可能性があります。また、セルフケアだけでなく、自分では行き届かない箇所のケアは、歯科のプロに頼ってください。

飯島歯科の定期健診で、セルフケアがどう評価されるか楽しみにしています。褒められると、うれしいですし(笑)。

政井最後に先生方からメッセージをお願いします。

飯島左手にかかりつけ医の診察券、右手にかかりつけ歯科医の診察券。これに尽きます。

沼部日ごろから口の中を鏡で見て、変化にいち早く気づけるようにしてください。

黒瀨健康で長生きするためには、やはりきちんとした生活習慣です。かかりつけの医師、歯科医師を、ぜひ人生の“伴走者”としてください。

小林口腔健康管理は、子ども時代からはじまります。高齢者になってからではなく、全世代の皆さんが関心を持ち、意識を高めることで、健康長寿社会は実現すると考えています。

政井本日は最新の知見を教えていただき、ありがとうございました。

  • Profile

    メキシコシティ生まれ、2歳から神戸で育つ。上智大学文学部社会学科卒業後、フジテレビ入社。「スーパーニュース」「笑っていいとも」など報道・バラエティ番組を担当する。2007年に退社後は、ラジオパーソナリティー、コメンテーター、司会、モデレーターとして幅広く活躍。

PAGE TOP