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再生医療の未来 支える使命

読売新聞大阪本社版朝刊

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サラヤ 取締役 商品開発本部 本部長 兼 サラヤ総合研究所 所長 平田 善彦氏

1997年に入社。バイオケミカル研究所(現サラヤ総合研究所)に配属されて以来、研究一筋。2013年から現職。「ソホロ」の生みの親

 当社は世界で初めて生物由来の天然界面活性剤「ソホロ」を家庭用洗剤として実用化に成功しました。ソホロは、糖と植物油を酵母で発酵させてつくるため生分解性が高く、優れた洗浄力と泡切れの良さ、高い安全性が特長です。石けん、石油系合成洗剤に次ぐ第3の選択肢として、天然由来のソホロを使った洗剤は医療や化粧品、食品衛生の現場へと活用の範囲を広げています。

 現在、生体への毒性の低さから、再生医療分野への応用が期待されています。大阪大学との連携で、2020年にはソホロの「細胞用凍結保存液」への活用を開始しました。さらに、心筋細胞シートをつくる際に必要な「iPS由来心筋細胞の細胞保存液」にソホロを活用する研究も進めています。ソホロを配合した保存液は毒性が低く、凍結時にできる氷の結晶も小さいため、融解後の細胞生存率を高めることができます。既に研究用試薬を開発し、臨床応用を目指しています。

細胞用凍結保存液 「ソホロクライオ」

 昨年から再生医療研究開発チームは、最先端医療国際拠点「中之島クロス」に活動の場を移しました。「再生医療を当たり前にする」未来に向け、当社の技術と製品で貢献していきたいと思っています。

 当社は創業以来、社会課題をビジネスで解決し、衛生・環境・健康に貢献することを使命としてきました。感染症予防に殺菌と消毒ができる薬用手洗い石けんと専用容器を開発し、性能面だけでなくお客さまが使いやすい製品として長年愛されています。石油系合成洗剤全盛期の1971年には、水質汚染の予防を目的に、植物系洗剤 「ヤシノミ洗剤」を開発して世に問いました。チャレンジングなDNAは今も健在です。「石油からバイオへ」という流れを起こし、持続可能なより良い社会へとつないでいけるよう、挑戦を続けてまいります。