エネルギーの未来 仮想世界で
日本ガス協会 大阪・関西万博推進グループマネジャー 植田博史さん
読売新聞大阪本社版朝刊
日本ガス協会は、来年4月に開幕する大阪・関西万博に「ガスパビリオン おばけワンダーランド」を出展する。目玉となるのが、現実と仮想世界を融合させるXR技術を駆使した「お化けの世界」で、エネルギーの未来について考えるアトラクションだ。大阪・関西万博推進グループマネジャーの植田博史氏は「子供たちに、楽しみながら(温室効果ガスの排出量を実質ゼロとする)カーボンニュートラルに向けた未来を感じてもらいたい」とアピールする。
日本ガス協会は二酸化炭素と水素を合成したメタンを「e―メタン」と名付け、この技術の実用化を通じてカーボンニュートラルの実現を目指している。ガスパビリオンは「化けろ、未来!」をテーマとし、一人ひとりの意識や行動を「変化」させることで、より良い未来社会に変わっていくことを体感してもらう。
来館者は専用の「バケルゴーグル」を身につけ、お化けに変身する。お化けのキャラクター「ミッチー」たちがいる仮想世界に入り、様々なイベントに挑戦していく。
植田氏は「お化けの世界では次々に思いがかなえられていく。だが、ある大きな変化に見舞われる。その内容はお楽しみ」としつつ、「どうやって危機を脱し、明るい未来につなげていくか、体験してもらいたい」と話す。
パビリオンは建物も環境に配慮したものになっている。
万博後も再利用できる建材を使用し、外側を大阪ガスが開発した光学フィルム「スペースクール」で覆う。この銀色の膜は、太陽光を反射して防ぎつつ、放射冷却で内部の温度を外気よりも2~6度下げる効果がある。空調による電力消費を低減できるメリットがあり、植田氏は「晴れている日は特に効果がある。実際に涼しさを体感してもらえるはずだ」と強調する。
日本ガス協会は万博の機運を盛り上げようと、10月から全国の小学校を対象に出張授業を行っている。植田氏は「子供たちは大人よりも社会貢献への思いが強いと感じた」と振り返り、「快適な生活をしながら、より良い未来に変えていくことが重要。万博が、親子で環境やエネルギーについて考える機会になれば」と期待する。
(寺田航)