学生と研究者 一丸で挑戦
立命館大学 総務部担当次長 長谷川哲さん
読売新聞大阪本社版朝刊
立命館大学を中核とする立命館学園は、大阪・関西万博のテーマ館の一つ「いのちの遊び場 クラゲ館」に協賛し、日本文化や環境問題を題材にした来場者参加型のワークショップを開催する。学生が中心となって企画しており、立命館大総務部の長谷川哲・担当次長は「万博は、学生らが世界を感じることができるまたとない機会になる。何かにトライしたいという気持ちを育むはずだ」と期待する。
立命館学園は、二つの大学と付属の小中学、高校計9校を運営している。キャンパスは京都、大阪、滋賀、大分の4府県と北海道にあり、計約5万人が通っている。
立命館学園は、科学や芸術といった様々な分野を統合的に学習する「STEAM教育」に力を入れている。一方、音楽家の中島さち子氏がプロデューサーを務めるクラゲ館は、人々が出会い、「五感を使って楽しめる」場を目指している。長谷川氏は「理念がぴたりとはまった。ジャズピアニストや数学研究者、教育者と多彩な顔を持つ中島さんの構想力や柔軟な考え方にも共感した」と説明する。
クラゲ館では、協賛する企業や団体が様々なイベントを開く予定だ。立命館学園のワークショップは、自ら手を挙げた学生約200人が担当する。日本文化や環境問題のほか、食、異文化理解といったテーマについて、来場者が楽しみながら、理解を深められる内容を検討しているという。
長谷川氏は「外国人用の英語の資料作りに苦戦する学生もいる。でも、壁にぶつかって乗り越えることも貴重な成長の機会になる」と語る。
万博では多彩な大学の研究成果も披露する。
昨年1月、月面への着陸に成功した無人探査機「SLIM(スリム)」の観測用カメラは、立命館大の研究者が開発リーダーを務めた。宇宙研究は力を入れている領域で、万博でも展示やワークショップを検討している。わらや廃材などの生物資源から「バイオ炭」を作るプロジェクトも紹介する。
長谷川氏は「学園の最大の財産は、学ぶ子供たちや研究者といった『人』。万博が掲げる未来社会の実現に向け、一丸となって挑戦したい」と意気込む。
(畑中俊)