世界の味 おにぎりに
象印マホービン 新事業開発室長 岩本雄平さん
読売新聞大阪本社版朝刊
炊飯器最大手の象印マホービンは、大阪・関西万博の会場に、おにぎり専門店「ONIGIRI WOW!」を出店する。炊きたてのご飯に、具材として、日本と世界各地の様々な料理や特産物を合わせたおにぎりを提案する。岩本雄平氏は「日本のご飯はいろんな料理に合う。そのおいしさを世界中に知ってもらうきっかけになれば」と語る。
店内で国産米を炊き、注文を受けてから作る。作業の一部は機械が担い、1日最大2400個を提供する。出来たてが味わえるほか、食品ロスの削減も期待できるという。
「せっかくなら面白いものを」と、「定番のおにぎり」(4種、税込み各450円)に加え、「日本のおにぎり」(550円)と「世界のおにぎり」(650円)を、1か月ごとに4種類ずつ会期中に計48種類販売する。
日本のおにぎりの具材の多くは、各地を訪ねて研究した。例えば「帆立(ホタテ)りんごバター」は、青森県のホタテの養殖事業者や津軽料理の継承に取り組む主婦らと一緒に検討する中から生まれたという。「旅するおむすび屋」として全国を回り、各地のおむすびをSNSで発信している菅本香菜さんにも協力してもらった。
世界のおにぎりは、大阪芸術大と「ニコニコのり」(大阪市)の産学連携プロジェクトから協力を得た。プロジェクトでは、学生が各国の料理を具材にしたおにぎりのレシピを考え、ニコニコのりがアレンジしている。象印はそれらを販売する予定で、岩本氏は「英国のフィッシュアンドチップスなど、最初は『え?』と思うような具材でも、食べてみると『おぉ!』となる。驚いてもらえる」と期待する。
会場内には、自動車部品を手がける中農製作所(大阪府東大阪市)と共同開発した「マイボトル洗浄機」も10台設置する。除菌・消臭効果のあるオゾン水を使い、ボトルを機器にセットすると約20秒で簡易洗浄できる。
二つの取り組みに共通するのは「つなぐ」ことだという。岩本氏は「多くの人とつながっておにぎりを作ってきたし、マイボトルを使う人が増えれば、プラスチックの削減につながる。次の世代にバトンをつないでいきたい」と話す。
(升田祥太朗)