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読売EXPOフォーラム2025 ~万博から未来へ~<前編>

PR 万博 宮田裕章

 2025年大阪・関西万博の開幕まで、いよいよあと1か月。万博開催の意義や見どころ、その先の未来について考えようと、「読売EXPOフォーラム2025 ~万博から未来へ~」が2月14日、大阪市北区のグラングリーン大阪で開かれました。テーマ事業プロデューサー、協賛企業の関係者ら8人が登壇し、具体的な事例を交えながら万博の魅力を紹介。会場とオンラインを合わせ約1200人が視聴し、間もなく始まる万博への期待を膨らませました。

※登壇者の所属・肩書は、イベント時のものです。

 

【トークセッション】 未来の農業~スマート農業・都市農業で〝農業〟はどう変わるのか?~

■大阪公立大学農学研究科教授・ 農学部附属教育研究フィールド長 横井 修司氏
東北大学大学院 農学研究科修了。博士(農学)。専門は遺伝育種学。1999年~2001年米国パデュー大学博士研究員。2002年奈良先端科学技術大学院大学 助教。2006年岩手大学 准教授。2015年大阪府立大学生命環境科学研究科 教授,2022年から現職。植物が環境条件を受容しながら自分の成長のステージを進行させる時期や花を咲かせる時期を知るなどの「植物の環境受容機構の研究」に従事している。また,2019年からフィールド長という立場で大阪という大都市にあるフィールドの立地を活かした都市農業の社会実装に取り組んでいる。

■ヤンマーホールディングス 技術本部 中央研究所 バイオイノベーションセンター主席 小西 充洋氏
2008年ヤンマー株式会社に入社。環境事業開発部マリンファームで二枚貝の養殖および餌料生産の研究開発を経験した後、11年大阪本社に異動。施設園芸、土づくりに関する新規事業開発に携わり、生物系の情報・ノウハウを集約する組織として15年に「バイオイノベーションセンター」を新設。16年竣工の研究開発拠点「バイオイノベーションセンター倉敷ラボ」の初代所長を務める。現在はコンポスタの利用など、低環境負荷・資源循環型の食料生産システムの開発を行っている。

■幸南食糧 地域活性化研究所所長/幸南食糧グループ  米匠庵常務取締役 橋本 太郎氏
2003年幸南食糧株式会社に入社。「おくさま印」で知られる米穀卸・精米事業の営業部門に従事し、15年に九州の拠点となる西日本営業部の立ち上げを担当。また生産者支援を目的に、地域性を生かした商品の企画・開発・販売を行う「地域活性化研究所」を18年に新設し所長に就任。24年に米を使った新たな商品を販売するグループ子会社(株)米匠庵常務取締役に着任し、生産者の支援を広げる取り組みを推進する一方、「おむすび兄さん」として全国の子ども達に食育活動も行う。

横井 修司氏
小西 充洋氏
橋本 太郎氏

都市と農村の融合 すべての人が農に携わる社会へ

担い手不足解消の一歩

横井
現在の日本の農業には、食料自給率や農業従事者の減少など課題がたくさんあります。都市部のキャンパスに農場を持つ大阪公立大学では、これらの解決として「都会でできる農業」を提案。また読売新聞大阪本社と共同で、小学生の農体験プログラム「探Qみらいファーム」をヤンマー、幸南食糧とも連携して実施しています。
橋本
担い手不足は特に深刻です。戦後1000万人近くいたとされる農業従事者は現在約120万人、平均年齢は69歳といわれています。幸南食糧では「KOHNAN COLLEGE」という担い手育成の場を作り、農業や流通・加工について学んでもらっています。
横井
課題解決にはテクノロジーの活用も重要。ヤンマーと一緒に開発するスマートグリーンハウスは、温度や照度などをセンサーが感知し遠隔から水や養分を自動で補給するというシステムです。
小西
手間を減らし時間と余裕を生むことで、「誰もが農業に参画する」のにも「プロの農家が一層技術を磨く」のにも寄与できると期待しています。

カギは都市と農村の融合

横井
スマートな都市農業の実現には、都市(消費地)と農村(生産地)の距離を縮めて人や物の行き来をもっと自由にすることが必要では。
小西
子どもの頃に小学校で毎年農作物を育てて収穫する経験をして、それが今に繋がっています。小さい頃から自然と農業に触れる環境を作ることが重要だと思います。
橋本
全国の耕作放棄地を合わせると滋賀県と同じ面積になるといいます。一方で都会にも空きビルが増えている。都会の空きビルで野菜を作れたら、食糧不足の解決になるのではと可能性を感じています。
横井
生活エリアの中に、子どもの頃から自然な形で農業に触れる環境を用意すること。新しい技術を実装し、子どもたちが発想するアイデアを実践できる場を整え、皆で一緒に取り組むことが未来の農業を作る一歩だと考えます。
 

【事例紹介】 MUFGとMUIC Kansaiが取り組む社会課題解決~誰もが楽しめる万博をめざして~

■一般社団法人関西イノベーションセンター シニアマネージャー 村上 弘祐 氏
1991年大阪府豊中市出身。2014年に三菱UFJ銀行へ入行。法人・個人営業に従事。法人では大企業から中小企業までを担当。融資や財務/市場分析・事業承継・運用・外国為替業務等、個人では富裕層の資産承継や運用・ローン業務等実施。2022年に銀行に在籍しながら現職へ出向し、新規事業の創出に取り掛かる。課題抽出・チームアップ・企画立案・実証実験・社会実装までを支援。イベント運営にも従事。LET’S EXPOプロジェクトリーダー。

村上 弘祐 氏

MUIC Kansaiは、観光産業が抱える課題の解決を目指し、三菱UFJ銀行などが発起人となって2021年2月に設立されました。大企業やスタートアップ企業、自治体などと連携し、社会課題解決につながる事業構築を支援。実証資金の支援含め、事業化にトータルで取り組んでいます。これまでの実施プロジェクトは87件、うち社会実装できたものが23件、参画法人は約90社です。三菱UFJフィナンシャル・グループと連携して取り組んでいるものの一つに、美術工芸プログラムがあります。日本の美術工芸の価値向上を目的とした展示会の開催や、作品販売の仕組みづくりを行っております。万博期間中は読売新聞社が主催するイベント「饗宴! 匠が演じる日本美の世界 powered by MUFG工芸プロジェクト」で工芸品の展示を行います。また、高齢者や障がいをもつ人も含め、「誰もが楽しめる万博」を目指して、会場内でのサポートや、実際に万博会場に来られない方もリモート参加ができる仕組みづくりなどを、「Let’s EXPO」プロジェクトとして立ち上げて活動しています。
万博終了後もこの取り組みを残し、高齢者や障がいを持った人も楽しめる社会を実現できるよう、関西だけでなくエリアを広げて活動していきます。

 

【トークセッション】 万博から始まる共鳴~ウェルビーイングなまちづくり~

■慶応義塾大学教授/大阪・関西万博テーマ事業プロデューサー 宮田 裕章 氏
1978年生まれ。専門はデータサイエンス、科学方法論、Value Co-Creation。データサイエンスなどの科学を駆使して社会変革に挑戦し、現実をより良くするための貢献を軸に研究活動を行う。専門医制度と連携し5000病院が参加するNational Clinical Database、LINEと厚労省の新型コロナ全国調査など、医学領域以外も含む様々な実践に取り組むと同時に、世界経済フォーラムなどの様々なステークホルダーと連携して、新しい社会ビジョンを描く。宮田が共創する社会ビジョンの1つは、いのちを響き合わせて多様な社会を創り、その世界を共に体験する中で一人ひとりが輝くという“共鳴する社会”である。
■株式会社大林組 本社営業総本部担任副本部長 兼 スマートシティ推進室長 船橋 俊一 氏
1992年株式会社大林組に入社。建築工事事務所、設計本部を経て、2004年大阪本店大阪都心再室にて、うめきた先行地区グランフロント大阪開発を担当。その後、うめきた2期開発(グラングリーン大阪)プロジェクトや中之島クロス(未来医療国際拠点)プロジェクトを推進。22年からは本社営業総本部スマートシティ推進室長も務め、スマートシティ事業に関連する開発・運営全般を担いつつ、大阪・関西万博テーマ事業(宮田プロデューサー)共同プロジェクト企画・開発の責任者も務める。
■読売テレビ 澤口 実歩 アナウンサー <コーディネーター>

船橋 俊一 氏
宮田 裕章 氏

「共鳴」がもたらす豊かな社会

多様な価値観の気づきへ

澤田
Better Co-Being パビリオンや、大林組が開発されたアプリについてうかがいたいと思います。その前に気になるのが宮田さんの衣装ですが。
宮田
パビリオンのユニホームです。特徴的なデザインですが、未来のまちはこれが似合うまちになるべきなのではと思いました。
澤口
Better Co-Beingパビリオンの最新情報を教えてください。
宮田
建築家ユニットのSANAA設計の、屋根も壁もないパビリオンです。雨を降らせ、虹を作ります。虹が消えるところを見たことのある人は少ないと思います。虹をただ作るだけでなく、消える瞬間にも思いをはせてもらうことを狙っています。
澤口
大林組は「共鳴」を体験できるアプリを開発されました。
船橋
今回提供するアプリは、広い価値観をもつことの手助けになるものです。具体的には、鑑賞者がアートの近くに行くと、アプリから説明文が上がってきます。それを読むために画面を見つめたり、その場所に長く滞在したりするユーザーの行動、関心がアプリを通じてデータとして蓄積されるだけではなく、可視化されるようになっています。
澤口
自分では気づけていない自分のタイプが分かるということですか。
船橋
データが蓄積され、自分がどのタイプかということを教えてくれます。パビリオンでは1回に15人程度で回るので、それぞれの関係性も見えてきます。自分にこういう価値観があったと気づくことに加え、一緒に回った人の価値観に気づき、多様性が見えてきます。
澤口
これがパビリオンで体験できるアプリということですね。万博会場全体で体験できるアプリはどのようなものですか。
船橋
会場全体では、スマホのカメラをかざすとレンズを通した景色の中に、その場所で別の誰かが投稿した言葉、メッセージが画面上に映し出されます。他者の感情に触れることで、異なる視点に気づき、自分がいるその「場所」から多様性を感じ取ることができます。
宮田
SNSは出尽くしたという考えもありますが、多様性の中で様々なものをみんなで見つけていこうという、また違う視点のアプリです。今までは、みんなで同じ体験をするというところに軸がありましたが、これからは様々な視点が豊かな社会を作っていくと思います。

万博での体験で未来に変化を

澤口
「万博から始まる共鳴」ということで、未来の社会にどうつなげるかということをお話しください。
船橋
万博は、一人ひとりの視点からできる合意形成の場となるのではと思っています。新しいものを作るというよりも、みんなが合意形成したものが新しい、そんな価値観の中で未来のまちを創り上げていきたいです。
宮田
万博でしたことが、どう未来につながっていくかということに真の価値があります。来場者が感動して、持ち帰ることも大切ですが、体験を軸にまちや未来が変わっていくということに注目したいです。
大林組が万博に向け開発したアプリ(イメージ)

司会進行・コーディネーター

読売テレビアナウンサー
澤口 実歩
岩手県盛岡市出身。岩手県立盛岡第一高等学校→慶應義塾大学文学部卒業。2018年読売テレビ入社(入社7年目)。
担当番組「情報ライブミヤネ屋」、スポーツ実況(陸上)、ナレーションなど。




<主 催> 読売新聞社
<協 賛> 岩谷産業、大阪公立大学、大林組、パソナグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、立命館大学
<協 力> 読売テレビ
<後 援> 2025年日本国際博覧会協会、関西経済連合会、大阪商工会議所、関西経済同友会、大阪府、大阪市