フォーラム・セミナー FORUM・SEMINAR
目覚めよJAPAN 事前特別会合を開催
経済フォーラムに向けて議論深める
日本経済の針路を探る経済プロジェクト「目覚めよJAPAN」は5月16日、経済課題を議論する「経済フォーラム」(6月27日開催)を前に、プロジェクト協賛企業を集めて意見交換する「事前特別会合」を実施しました。
日本経済を取り巻く環境は、円相場が1ドル=160円台をつける円安の進行や物価高などで先行きの不透明感が高まっています。協賛企業とは、経済フォーラムにおいて、脱炭素・デジタル時代に向けて電力の安定供給と自然との共生を進めていく重要性を訴える方向を確認しました。さらには、日本経済の成長エンジンとなりうる地域インフラ、金融教育の将来性について、議論を深めていくことにもなりました。
さらに、目覚めよJAPANとして、企業経営の課題解決と向き合う「特別セミナー」を5月23日と7月23日に開催することを説明。人手不足、賃上げ、価格転嫁・交渉、事業承継といった課題にどう対処していくかについて、現場を知る経営者らに語ってもらいます。
会合の最後には、5月27日に読売新聞朝刊に掲載する「目覚めよJAPAN」プロジェクト全体を紹介する紙面を関係者限定でお示ししました。みなさま、当日、ぜひご覧ください。
【野村総研 木内登英・エグゼクティブエコノミストがミニ講演】
特別会合では、プロジェクトメンバーである野村総合研究所の木内登英・エグゼクティブエコノミストが、年後半の日本経済について、講演しました。
木内氏は、足元の国内情勢について「個人消費が弱い」と分析。物価高を背景に、実質個人消費が4四半期連続でマイナスという「異例」の状況にあると解説しました。今年の春闘で賃上げが予想以上になっているものの、「これまでのマイナスを取り戻すには何年もかかる」との見方を示しました。さらに、足元で円安が進んでいることについて、インバウンドの押し上げ効果こそあるものの、物価高などを通じて実質的な消費活動を押し下げる要因になりかねず、「今の円安は日本経済にとってマイナス面の方が大きい」とみています。
政府が目指す「賃金と物価の好循環」を持続させるキーワードとして、「労働生産性の向上」を挙げました。「生産性を高め、企業は投資を増やし、成果を労働者に還元する。企業、働き手がともに頑張っていくことが重要です」と、長らく続いたデフレからの完全な脱却には企業・個人の取り組みが欠かせないといいます。
先行きの金融政策についても、木内氏は言及し、日本銀行の植田和男総裁の発言などからマイナス金利の解除に続き、年後半に向けて「日銀が追加利上げに踏み切る可能性がある」との見方を示しました。こうしたことから、歴史的な円安水準についても、米国の経済情勢によっては、「最悪の場合でも1ドル=165円前後の円安で食い止めることができるのではないか」と見通しました。