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加藤 露弥
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早稲田大学との出会い

加藤 露弥/ピアニスト

 早稲田大学と聞くと、私は時計台が印象的な校舎と、年明けに開催される箱根駅伝で、エンジ色のユニフォームに『W』の白字がある大学、といった、ざっくりとしたイメージしかありませんでした。

 日本で音楽大学を卒業後、モスクワへ渡り、4年後に帰国した私にとって、『ロシア語』というキーワードで検索し、ヒットした仕事が演劇博物館でのお仕事でした。小さい頃から、演劇に興味はありましたが、まさか自分が、あの有名な早稲田大学で働くとは夢にも思っていませんでした。また演劇かと思えば、入ってすぐに関わった仕事は歌舞伎、文楽、落語といった伝統芸能の数々でした。留学したのに、日本の文化をこんなに知らなかったのかと、恥ずかしくなったのを覚えています。

文化芸術週間での早大生との共演

 勤務をし始めて数年が経ったある日、早稲田大学交響楽団(ワセオケ)のコンサートのチケットを職場で頂き、そこで文化企画課の方に出会い、
『加藤さん!一緒に何かやりましょう!』
とお誘い頂いたのがきっかけで、2016年から文化芸術週間に参加させて頂くことになりました。

 第1回目は、早稲田大学混声合唱団(早混)の方達と、

 第2回目(2017年)はワセオケの方達と室内楽コンサート、

 第3回(2018年)は早稲田大学津軽三味線愛好会 三津巴の方達と三味線とのコラボ。

 

 第1回で共演させて頂いた早混の皆さんとは、文化週間以外にも毎年一緒にコンサートやイベントで演奏させて頂いております。

 今年で3年目となりましたが、どのサークルの皆さんも、とても一生懸命にご自身の活動に取り組んでいらっしゃるのが、印象的でした。

 早混の皆さんは、歴史あるサークルだけあって、それぞれの役割分担がとてもしっかりしていて、各パートごとの練習や、後輩の子達を育てようという先輩達の意欲が感じられ、縦と横の強い絆が感じられました。

 ワセオケの方々は、音大生より上手い?と思うくらい、皆様、本業もある中、プロに劣らない演奏レベルの方達ばかりで、アンサンブルをしていて、こちらが色々と学ばせて頂くことが沢山ありました。

 三津巴の方々は元気いっぱい、三味線を掻き鳴らしていて、三味線の魅力をたっぷり若い方達から教えて頂きました。ピアノという洋楽器との難解なコラボに対しても、嫌な顔せず演奏してくださいました。

 どのサークルの皆さんも、畑違いの私と快く共演してくださり、手を抜くことなく、最後の最後まで一生懸命向き合ってくださいました。3回の舞台は、達成感という意味では、全く違いはありませんでした。

早大生のレベルの高さにびっくり

 自分が学生だった頃は、この様な企画があった場合、同じ様に出来たのかな、と考えたりもしましたが、現在の早大生の方達の様には出来なかったな、と感じました。特に早混の方達は前述の通り、パート練習以外にも渉外から経理など、役割がかなりしっかりしていて、社会人と(社会人より優秀?)仕事をしているかの様な感覚で、自分のあまりのだらしなさに、日々、反省をしておりました。反省すると共に3回の舞台を通して、早大生の方々から、沢山の事を教えて頂き、また自分の成長にも繋がり、この様な機会に運良く恵まれた私は、なんと幸せなんだろう、と痛感しております。早大生の皆さんのレベルの高さに本当に驚くばかりです。

 来年も早大生の皆様と、どんな形で共演させて頂けるか、今から楽しみです。

加藤 露弥(かとう・ろみ)/ピアニスト

桐朋学園大学音楽学部演奏学科卒業、チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院大学院、修士課程修了。第5回かずさアカデミア音楽コンクール第3位、同コンクール入賞者演奏会にて渡邉一正指揮ニューフィルハーモニー・オーケストラ千葉と共演。 ブルガリアセミナー内でのコンクールにて金賞。これまでに、小林秀子、廻由美子、M.バスクレセンスキー、J.ザハリエバの各氏に師事。 現在はソロ活動だけでなく、伴奏や室内楽コンサートなどを行いつつ、後進の指導にもあたっている。