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▼こんな授業! どんなゼミ?

トンプソンゼミ「スポーツとメディア」
~スポーツメディアを『観戦』する~

久門 怜央/2008年3月スポーツ科学部卒

ゼミ生集合!所沢キャンパスの研究室にて
ゼミ生集合! 所沢キャンパスの研究室にて

 このゼミを紹介するうえで、まずは担当教員のリ-・トンプソン教授の存在を説明しないわけにはいかない。彼は日本でのラジオのDJなどのユニークな経歴を経て、現在は大相撲やプロレスの研究を専門とする米国出身のスポーツ科学部教授である。DJ時代を髣髴(ほうふつ)とさせる流暢(りゅうちょう)な日本語と本場仕込みのアメリカンジョークによって、研究室は熱気と時折漂う微かな冷気で覆われている。

トンプソン教授と筆者
トンプソン教授と筆者

 本演習では、スポーツに関連するさまざまなメディアを研究材料とし、そこに映し出される内容が社会に対してどのような影響を与えているのかを解明していく。メディアを主体的に読み解く力(メディア・リテラシー)を養成すると同時に、われわれがスポーツに対して抱いている主観的な思想を排除することがゼミ生には求められる。

 創設5年目を迎えたトンプソンゼミのユニークな取り組みの一つが、夏季米国合宿だ。その目的は、スポーツ文化が根付いている米国でのスポーツ映像制作を学生自らが経験し、普段メディアの「受け手」であるわれわれがメディアの「担い手」となることで、メディア・リテラシー獲得に不可欠な「あらゆる物事の『ウラ』を読む」力を実践的に養成することにある。

米国合宿で訪れたオレゴン州ポートランド市のPGE Park
米国合宿で訪れたオレゴン州ポートランド市のPGE Park

 筆者自身は、身近な存在であるスポーツを用いてメディアを研究することへの興味からこのゼミの門をたたいたのだが、想像以上にメディアとは「極めて物語的な」存在だった。明快な例を挙げれば、野球界のイチローと大相撲界の朝青龍という国民的スポーツの第一人者である両者に対する印象は、なぜこれほどまでに異なるのだろう。メディアが2人に関する「物語」を作り上げていないならば、両者は共に「偉人」のはずなのだが…。あなたもメディア・リテラシーを駆使し、メディアを上空から「観戦」することによって、この疑問を解きほぐしていただければと思う。

(提供:早稲田ウィークリー