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▼こんな授業! どんなゼミ?

初等教育学基礎演習 I・現代初等教育問題研究~誰もが教育論者に~

山口 実夏子、山本 夏子/教育学部1年

 今年新設された教育学科初等教育学専攻の学生にとっては必須の授業。本講義も新たに作られたもので、現在の受講者はこの専攻の1年生である。

 本講義では、現代日本の初等教育に関わる諸問題を対象として、教育学研究に不可欠な基礎力を涵養することを目指す。その中で教育研究の基礎的な手法を身につけながら、発表やディスカッションを通して自分なりの教育観を確立し、2年次以降の学習の基礎を固める。

 通年の講座であるが担当教員が前・後期で替わる。どちらの講義も演習形式で進み、小学校や幼稚園への授業参観も今後実施される予定だ。

 今まで3回の授業で扱われた内容は「印象に残っている先生・授業」といった極めて身近な話題。二人一組で紙にマジックで大きく、端的に考えを書く。黒板に貼っていき、他の意見との関係性を考えながら自由に紙の位置を動かす。黒板に座標軸はない。考えが浮かべば誰でも好きなように紙の位置を動かし、お互いに質問し合い、黒板の上に大きな図を完成させる。「暴力をふるう教師」と「生徒愛を持った教師」一見正反対のようで、実は紙一重?体罰は愛情か?など、気がつくと個々の体験談が“教師とは、授業とは、学校とは”といつの間にか発展していく。先生の助言から論点整理に適した座標軸らしきものも見えてくる。

 この議題を取り扱った最後に、「授業とは何か」自分の考えを書いてくる宿題が出された。ボンヤリではあっても教育について論じている自分に驚いた。今後はドラマ・文学などに登場する「教師・授業」も扱われる予定だ。

 とにかく演習形式で自分の意見を自由に言えるのが魅力だ。作業が行き詰まったときの先生からの助言や教育問題に関する豆知識は、我々の興味・意欲をかき立てる。授業は身近な議題から始まるため取りかかりやすく、内容が発展して深まっていくのが爽快だ。現代の教育問題を考える上での基礎が自然と身についてしまう、初等教育学専攻イチ押しの授業である。

(提供:早稲田ウィークリー