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▼こんな授業! どんなゼミ?

共生社会論演習~多文化共生に向けて~
(文化構想学部 社会構築論系)

藤井 瑞香(ふじい・みずか)/文化構想学部2年

 この授業は、先生からの問題提起に学生が反応し議論が広がる。一方通行の授業ではなく学生も授業を主導していくといった、人と人との「対話」を重視している。

 授業のテーマである、「多文化共生」という言葉は、近ごろ頻繁に使われるようになった。これにはグローバル化の進む現代社会の中でさまざまな文化が交流し、共存していくという意味がある。しかしながら、その在り方は口で言うほど簡単ではない。多数に少数が吸収される形でもなく、グローバルスタンダードを設定するわけでもなく、それぞれの民族、国民の持つ文化を共有して生きていくからだ。その生き方を探るのが、この研究である。それを突き詰めれば、人と人が共に生きていく社会を作っていくことに繋がるはずである。

 この新しい分野の研究にあたり、まず「文化とは」、「多文化共生とは」という定義付けを徹底的にディスカッション形式で話し合う。思うままに意見交換し、先生も巻き込んでの議論を展開していく。次に少人数のグループに分かれ、さまざまな切り口から「多文化共生」に迫っていくのだ。

 私が今までに経験した中で極めて異色なこの授業では、先生に教わることも自分で考えることも共に充実したものにできる。だが、ここでは自分から積極的に授業に関わり、議論に入っていくことが求められる。何も考えず、意見を出すこともなく1時間その場にいることもできるが、自分次第でいくらでも多くのことを吸収していくことが可能なのだ。先生は授業の中で多くの知識、機会、きっかけを与えてくれる。けれど、そこから私たちがどう動き、何を得ていくのか、一切強要はしない。私たちが暗中模索、試行錯誤しているのを、愛嬌のある、どこかひょうきんな笑顔で見ているのである。

大学に入学して1年半。受け身の授業が多い中で、この活気を帯びた演習はとても魅力的だ。知識の吸収だけでなく、積極性、自発性を養うことのできる授業だ。

(提供:早稲田ウィークリー