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▼こんな授業! どんなゼミ?

環境変容と地域・都市の社会変動
~都市と災害の社会学~

渡辺 由佳/第二文学部3年

 「まちづくり」や「都市」、「環境」といったことに興味があったため、文学学術院浦野正樹教授の「環境変容と地域・都市の社会変動」を受講した。しかし、授業が進むにつれ、私は「まちづくり」や「都市」、「環境」について、その言葉の表面しか知らなかったことに気がついた。そもそも都市に住んでいながら、私は「都市」というものがどういうものなのかさえよくわかっていなかったのだ。人がたくさん住んでいれば、もしくは高層ビルが立ち並んでいれば、それとも人種が多ければ都市なのだろうか? ……と、疑問は後を絶たない。

 「都市」は私の想像以上に複雑なものだった。

 社会学の分野では、「都市とは何か?」ということについてさまざまな議論が行われ、「都市」を定義づけようと、多くの研究者たちが頭を悩ませてきた。都市化の過程を学ぶということは、同時にいろいろな都市問題を学ぶことにもなる。犯罪や公害、環境、自然災害なども、「都市」とは切り離せない問題だろう。都市を発展させようと社会全体が「良い」と思ってしてきたことが、後になって社会問題に発展するケースも少なくない。そのため、都市計画に技術は不可欠であるが、環境問題や公害問題などを視野に入れた「社会学的視点」から考察することも必要である。

 私たちは過去の都市計画の事例を学び、新たな計画によって引き起こされる事態を考えなければならない。この授業を受講して、「まちづくりをしたい」、「環境に良いことをしたい」という気持ちだけで、行動してはいけないのではないかと感じるようになった。

 また、浦野先生の授業では「Course N@vi」を使って、授業のコメントを提出する。このコメントは公開され、ほかの受講生の感想を参考にすることもできるのだ。

 社会変動には複雑な流れがあるため、授業での説明は集中して聞くようにしている。「地域社会学」や「災害社会学」に興味のある学生にとっては、密度の濃い1時間半になるだろう。

(提供:早稲田ウィークリー